鳩山由紀夫の沖縄県知事選立候補について

鳩山由紀夫元首相が翁長雄志沖縄県知事の告別式に参列し、「自分の力と決意が強ければ米国にものを言えた。それができなかったことは今でも県民に申し訳ないと思っている」と言った。 http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/298429 沖縄の米軍基地移転を…

『カメラを止めるな!』

『カメラを止めるな!』は、最初にフライヤーを目にした時から、これはたぶん面白いんだろうなと思ったけど、同時に、その面白さの質ももう分かるって気がした。だって、低予算で、無名の監督が、無名な役者を使って映画を撮るとなったら、アイデア勝負でシ…

縄文、ミケランジェロ

ミケランジェロ展については、ミケランジェロの展覧会を日本でやるのが無茶だと思った。 今回展示されている《ダヴィデ=アポロ》は、ミケランジェロがフィレンツエを脱出する頃に造っていた未完品で、肩に担いでいるのが矢筒か投石器か分からないのでアポロ…

藤田嗣治と戦後民主主義のはじまり

この頃は上野には土曜日に行くようにしている。東京国立博物館と国立西洋美術館は、午後九時まで開館しているので、このところのように暑い日なら日ざかりを避けて、たとえばこの日なんかだと、午後4時ごろから東京都美術館で藤田嗣治を観た後、軽く夕食をと…

オウムの時代、ネトウヨの時代、日本会議の時代

オウムの死刑囚が13人(だったっけ?)立て続けに死刑執行された。 これについての世間の反応を見ていると、ま、どうでもいいって感じだ。私自身も、ああそう、くらい。 たぶん、かれらが余りにも異質に見えるからだろう。 日本という国は、「均質幻想」に毒…

濱田庄司展

先月、世田谷美術館に濱田庄司展を訪ねた時の写真。見ていただいて分かるとおり、おそろしく暑い日だった。 濱田庄司の名前は、柳宗悦とか、バーナード・リーチとか、棟方志功とかの名前とともに思い出す名前だと思う。柳宗悦の「民藝」という問いかけは、わ…

暑いからコットで寝なさいっつの!

記録的猛暑が続いている。 死にそうに暑いって半分冗談のつもりで言いつつ、あれ、これもしかしたらほんとに死ぬかもと、内心不安になるくらい暑い。 昼間はエアコンを効かせるとして、夜の寝苦しさはどうやり過ごしてらっしゃるでしょうか?。 私はこれは昔…

巨匠たちのクレパス画展

東郷青児記念美術館で「巨匠たちのクレパス画展」。 クレヨンとクレパスがどう違うのかさえ、知らなかったし、そもそも違うことすら知らなかったが、クレパスってのは、クレヨンとパステルの良いところを併せ持つ、大阪の商人が開発した画材なのだそうだ。 …

『ファントム・スレッド』

ダニエル・デイ・ルイスの引退作。 ダニエル・デイ・ルイスが辞めると言い出したのはこれが初めてじゃないそうで、Wikipediaによると、1998年には「靴職人になる」と、貴乃花の息子みたいなことを言い出して、実際にイタリアで靴職人の修行をしていた。マー…

杉田水脈はどう恥ずかしいか?

杉田水脈って自民党の議員がバカなことを言って話題になっているが、これについての議論に加わるつもりがないだけでなく、こんな議論が、行われていること自体が恥ずかしく、できればなるべく人目に触れないうちに処理したほうがいいと思う。 正しいとか間違…

『ブエナ、ビスタ・ソシアル・クラブ ★ アディオス』

『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』がもう18年前だそうだ。 オバマがブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのメンバーと会って、「若い人たちは知らないかもだけど、CDと言って、このくらいのプラスチックの円盤があって・・・」と、これは冗談なんだけど、そ…

ビーマイベイビー Mitsuo Shindo Retrospective

万城目学が週刊文春に書いていた。若い頃、海外の宿で深夜テレビを観ていたら、なぜか、韓国のヒットチャート、日本のヒットチャート、アメリカのヒットチャートが紹介されていて、そのとき、身びいきなしで、日本のヒットチャートが断然魅力的だと感じたそ…

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』は、ビリー・ジーン・キングを演じたエマ・ストーンも、もちろん素晴らしいが、なんと言っても、ボビー・リッグスを演じたスティーヴ・カレルが圧倒的。『30年後の同窓会』で、イラク戦争で息子を亡くしたベトナム帰還兵を…

『私はあなたのニグロではない』

このタイトルの意味が最初は曖昧だったが、なるほど「ニグロ」は、白人が作り上げた架空の概念で実際には存在しない。白人が、木に吊るしたり、「ニグロ」を殴っているとき、実際に殴っている相手は人間なのだ。 木に吊るされているのはモノクロームの写真だ…

『菊とギロチン』

ついこないだ『パンク侍、斬られて候』を、今年いちばんの映画と書いたばかりなので、われながらさすがに節操ない感じだが、瀬々敬久監督の『菊とギロチン』は、そのさらに上をいってると思う。 女相撲の興行が1960年代くらいまで存続していたなんてことを初…

小沢一郎、豪雨対策で国会休戦を求める

無力感に襲われてる場合ではないだろうが、今のところなす術が見当たらない。 水害対策の初動に躓いたってようなことだが、いったい何度こんなことを繰り返すのか、こういう時に作動するシステムを整えようといったことがまったく行われない。また、自衛隊と…

『ブリグズビー・ベア』

サタデーナイトライブてふアメリカの老舗コメディ番組があり、そこに出演しているコメディアンたちが作ったパロディ映画。 アメリカではどうなのか、少なくとも日本では、テレビと映画のあいだにはけっこう深い溝があるみたいで、テレビで慣れ親しんでいるコ…

『告白小説、その結末」

ロマン・ポランスキー監督、オリビエ・アサイアス脚本。 エマニュエル・セニエの演じる女流作家が主人公。出版したばかりの小説が好調だが、自伝的な内容のために、家族から責められるし、彼女自身も、いわゆる「過去の亡霊」に悩まされて、次回作に取り組ま…

『名前』

津田寛治は、映画を観ていてこの人が出てたら得した気がする役者さん。『名前』は、その人が主演なんで、何はともあれ観ておけばいいの。 あと、『恋人たち』の池田良も出ていて、これも得した気がした。ただ、悪いとこから先に書くのもどうかと思うが、池田…

『女と男の観覧車』

ケイト・ブランシェットに米アカデミー主演女優賞をもたらした『ブルー・ジャスミン』は、時代設定が現代になっているせいで気づきにくいが、テネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』が本歌取りされていたようだった。 もう、5年も前のことなので忘…

ルーヴル美術館展 肖像にテーマを絞った展覧会

ルーヴル美術館所蔵の肖像にテーマを絞った展覧会。 ちょっとしたついでに立ち寄っただけなんだけど、面白かった。特に、死と記憶のための肖像についての展示は、さすがにルーヴルだけあって厚みがあった。 これは紀元前16世紀ごろ、エジプトで埋葬されたミ…

『心と体と』

是枝裕和監督の『万引き家族』は、どうやらメガヒットになりそうな気配だが、『万引き家族』がカンヌのパルムドールなら、イルディコー・エニェディ監督の『心と体と』は、ベルリン映画祭の最高賞、金熊賞を受賞したのだから、もうちょっと脚光を浴びてもよ…

『パンク侍、斬られて候』ネタバレとまでいえない

石井岳龍監督、宮藤官九郎脚本、綾野剛主演『パンク侍、斬られて候』は、今までのところ、今年観た日本映画のNO.1かもしれない。小津安二郎監督の紀子三部作とどうかと言われると困るが、あちらは封切りが今年じゃないという逃げが効くし、『万引き家族』と…

『ゲティ家の身代金』

リドリー・スコット監督は、強い女をセクシーに撮るについての、深い欲求があるんだと思う。 今回の場合は、それが、息子を誘拐されたバツイチ女盛りの母親で、ミシェル・ウィリアムズが演じている。今までこの女優さんをセクシーな目で見たことがなかったん…

『東京物語』4K

小津安二郎監督の、いわゆる紀子三部作の掉尾を飾る『東京物語』デジタル修復版を、角川シネマ新宿で。しかも、香川京子のトークショーも観られた。 紀子三部作といいながら、紀子という名前の主人公を原節子が演じているだけで、紀子は同一人物ではない。『…

鎌倉の集藍

朝のうちの雨が、映画館を出ると晴れ渡っているのみならず、ちょうど今晴れたところです、みたいな風が肘のあたりをすっと撫でていったので、ちょっと予定を変更して鎌倉に集藍を見に出かけた。 鎌倉の集藍というと、明月院ってことになるのだが、あそこはこ…

『万引き家族』のteach-in

小津4Kの『東京物語』に香川京子が舞台挨拶に来ていて、小津安二郎監督に「僕は世間のことには関心がないんだよね」と言われたという思い出を語っていた。それを聞きつつ、でも、それは、小津安二郎監督の演出だったかもなと思ってみた。というのは、当時…

『晩春』反戦映画としての

新宿ピカデリーで小津4Kが始まっている。一ヶ月ほど前に観た『晩春』だったけれど、あの時はちょっと傷みすぎていたので修復されたものをもう一度観た。 昭和24年に封切られた『晩春』は、正確に言えば、日本映画ではない。私たちは昭和25年に日本が独立を…

ジョルジュ・ブラック展 メタモルフォーシス

ピカソとブラックがキュビズムを始めたことは間違いない。どちらが先だったかは、ハッキリ知らないが、しかし、このふたりのキュビズムはずいぶん違う印象がある。 たとえば、これはよく言われることらしいが、ピカソの《アヴィニョンの娘たち》はキュビズム…

『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています』

李闘士男監督は『デトロイト・メタル・シティ』がすごくよかった。原作の漫画が面白かったには違いないけれど、面白い原作の映画化が必ず成功するとはかぎらないわけで、あれはやっぱり見事だったと思う。 『神様はバリにいる』は、尾野真千子にコメディエン…