ルーベンスが描いた父親に乳房をふくませる娘

国立西洋美術館にルーベンス展を観に行った。ルーベンスがイタリアにいた頃に焦点を当てた展覧会だそうだ。 ルーベンスは、工房システムで絵を描いた。そういうシステムを作り上げられるのは、画力と政治力があったからに違いない。しかし、そういうシステム…

スーパーマラドーナ武智がされる説教を予測

上沼恵美子の存在の大きさをたぶん関東の人は理解できないんだろう。 どこかの記事に「吉本の大先輩」とか書いてたけど、上沼恵美子が吉本興業に所属したことは一度もない。シロウトもいいとこだな。 上沼恵美子は、海原千里ですよ。Wikipediaの海原千里から…

日本人はクルマを作る百姓

週刊プレイボーイ 2018年 12/17 号 [雑誌]作者: 集英社出版社/メーカー: 集英社発売日: 2018/12/03メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 西村博之が「日産の経営陣って『七人の侍』の農民みたい」って言ってる。彼はフランス在住だから、フラン…

バッドアート美術館展

東京ドームシティ、ギャラリー・アーモってとこで開催中の「バッドアート美術館展」を観てきた。 度肝をぬかれたのは この《セーフ》という絵。 という具合に、しりあがり寿さんのコメントも楽しい。野球場には魔物が住むってよく言いますけど、こんな奴だっ…

『ボヘミアン・ラプソディ』

ボヘミアン・ラプソディ 宮藤官九郎が『ボヘミアン・ラプソディ』を観て、「今年のベストは『スリー・ビルボード』で決まりと思ってたけど、あやしくなった」って、マジか?、だってあの時は、アカデミー賞を獲った『シェイプ・オブ・ウォーター』より上って…

『ジャクソンハイツへようこそ in Jackson Heights』

マット・ティルナーという人が監督した『ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命』って映画をついこないだ観たばかり。あれは、1960年代、ブルックリンの下町を区画整理しようとする大規模な都市計画を市民が阻止したドキュメンタリーだった。 で…

クドカンが『ボヘミアン・ラプソディー』を激賞

今週の週刊文春で、宮藤官九郎が『ボヘミアン・ラプソディー』を褒めてる。 ライブ・エイドのDVDと見比べたら、その再現の忠実さがハンパないそうだ。途中で水を持ってくる男の髪型までいっしょだとか。 こないだ、なんでこの映画が受けてるんだろう?と書い…

『a ghost story』

たとえば、これから観る映画を選ぶ規準も人それぞれだろうと思うけど、この『a ghost story』の場合は、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でオスカーを獲得したばかりのケイシー・アフレックと、『キャロル』、『ドラゴンタトゥーの女』のルーニー・マーラ…

バロヴィエール一族展

17日、大貫妙子の「風の道」が頭に浮かぶような良い天気だったので、箱根ガラスの森美術館に「バロヴィエール一族展」を見に出かけた。文字通り《風にそよぐグラス》というのがある。展示ではつっかい棒があるが、信じられないけど、自立するらしい。 自立す…

『ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪』

『ボヘミアン・ラプソディー』はどうしてこんなにヒットしてるんだろうと考えてしまうのは世代のせいだろうか。クイーンが伝説のロックバンドだという気がしない。日本ではとにかく女の子に人気があったと記憶している。『オペラ座の夜』のLPは持っていた。…

「被害者の心情=正義」ではない

韓国での徴用工をめぐる判決が日本政府の反発を招いている。 それもそのはずなので、「完全かつ最終的に解決された」は、1965年のときも、2005年のときも、日韓両国共同で確認した結論であった。日本が一方的に宣言したわけではない。2005年のときは、文在寅…

『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』

ニコラス・ケイジの映画は、とりあえず観ておこうと思ってた時期もあったが、こう矢継ぎ早に上陸して、しかも、大抵が単館上映。その上、あっという間に終了してしまう、というのは言い訳かな。正直言って、ニコール・キッドマンと共演した『ブレイクアウト…

フィリップス・コレクション展

ワシントンのフィリップス・コレクションが今年で創立100年だそうで、三菱一号館美術館としては、ジャルダンやルドンの展覧会などで、作品を借用してきた縁もあり、館長の高橋明也さんの個人的な関係もあるのだろうけれど、今回、フィリップス・コレクション…

マルセル・デュシャンと日本美術

マルセル・デュシャンの便器を観に行った。結局、ガラスケースに飾られて、世界の美術館を巡回しているではないかと、なんとなくほくそ笑む気分になる。時空を超えて壮大なプラクティカル・ジョークだ。 この便器が200年、300年後にどうなっているか想像して…

『東西文学論・日本の現代文学』

東西文学論・日本の現代文学 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)作者: 吉田健一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1995/11/06メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る 江藤淳を読んだ後、吉田健一を読むと、扉をあけて明るい戸外へ出…

『クレイジー・リッチ!』

『クレイジー・リッチ!』は、キャストのほとんどがアジア系でありながら、アメリカでヒットした。 でも、それは『太陽の帝国』とか、そういうことではない。扱われているのは、ごくありふれた男女間の恋愛劇。ありふれてない部分があるとしたら、アジア系か…

『華氏119』

2004年の『華氏911』は、そんなにいいと思わなかった。DVDで見始めたのは憶えているが、最後まで観たかどうかおぼえてない。 フェアな語り口だと思わなかった。もちろん、マイケル・ムーア自身が、そういうことを気にかけてないんだろう。 しかし、今回の『…

『search/サーチ』

『search』は、アジア系の親子が主人公なのと、映画のオープニングからエンディングまで全編PCの画面だけで構成されていることで話題になっているが、実際に観てみると、これがなかなか正統的な作りの推理小説のように、推理小説の場合、フェアとかアンフェ…

1968年 激動の時代の芸術

千葉市美術館まで出かけて「1968」をテーマにした展覧会を観たけど、正直言ってピンとこなかった。 一番ピンとこなかったのは、赤瀬川源平の、世に言う「千円札裁判」周辺のパフォーマンスで、これの一体何が面白かったのかと首を傾げた。 赤瀬川源平につい…

『江藤淳コレクション3 文学論1』

江藤淳コレクション〈3〉文学論(1) (ちくま学芸文庫)作者: 江藤淳,福田和也出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2001/09メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見る 『江藤淳コレクション3 文学論1』を読んだ。 前にも書いたが、江藤淳に…

『ジェイン・ジェイコブズ ー ニューヨーク都市計画革命ー』

アミュー厚木映画ドットコムシネマが閉館するのは残念だ。 いわゆる名画座つうのか、ロードショーじゃない、ちょっとマニアックな映画とか、見逃した映画とか、この辺りで観ようとすると、近くて便利だった。 ここが出来るまでは何と言ってもジャック&ベティ…

『ムタフカズ』

青山真治監督は、アニメを映画とは思っていないそうだが、私も同感で、アニメを観に行くときは、映画を観るつもりではいかない。アニメは絵なのだから、私たちが観ているのはそれを描いた人の文体なのである。カメラの前で生身の役者が演じている映画とはや…

ピエール・ボナール展

国立新美術館にて、オルセー美術館特別企画のピエール・ボナール展が開かれている。 オルセー美術館の館長は去年からローランス・デカールがオランジュリー美術館と兼務しているが、2008年からその職についていたギ・コジュヴァルがナビ派の研究者であったせ…

ヴラマンクはパリとアートに背を向けたか

もう先月の、しかももう一ヶ月近く前の話なんだけれど、静岡市美術館にヴラマンク の展覧会を観に行った。 ヴラマンク のカタログ・レゾネを編纂した、ポール・ヴァレリー美術館の館長、マイテ・ヴァリス=ブレッドてふ人が監修したというので、静岡まで足を…

カタストロフと美術の力展

森美術館に「カタストロフと美術の力展」を、国立新美術館のピエール・ボナールのついでに訪ねた。 美術に力があるかどうかについては判断を保留したい。今のところ、無いと思っている。「ペンは剣よりも強し」という場合「報道も権力の一部」と言っているに…

『音量を上げろタコ!なに歌ってんだか全然わかんねえんだよ!!』

三木聡監督の映画は、『転々』、『インスタント沼』、『俺俺』を観ている。なかでも『インスタント沼』は名作。あのときの風間杜夫は、『蒲田行進曲』の銀ちゃんより好きだ。プロットも素晴らしく、監督自らノベライズした。 以来、三木聡監督の映画は、面白…

『きみの鳥はうたえる』

きみの鳥はうたえる (河出文庫)作者: 佐藤泰志出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2011/05/07メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (13件) を見る 佐藤泰志の小説は、時々思い出したかのように映画化される。呉美保監督の『そこのみにて光り…

小倉遊亀

平塚市美術館で小倉遊亀展が開かれている。滋賀県立美術館の所蔵品がだいぶ展示されているみたい。滋賀県立美術館には関西在住の頃はよく訪ねた。アメリカのポストモダンの絵と、それから何と言っても小倉遊亀のコレクションが充実していた記憶があるのに、…

『日日是好日』

図らずも樹木希林追悼といった趣になった『日日是好日』を観た。 黒木華の演じる女性が20歳のときにお茶を習うようになる。そのお茶の先生を演じているのが樹木希林。それから20年以上ずっとその先生のところに通い続けるって話。 こういうクロニクル形式…

『吉本隆明 江藤淳 全対話』

吉本隆明 江藤淳 全対話 (中公文庫)作者: 吉本隆明,江藤淳出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/02/21メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 江藤淳の「奴隷の思想を廃す」っていう文章を読んで感動したので、この対談集を買って読んでみた…