「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」

knockeye2017-12-15

 「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」の封切りは金曜日。その日は残業で遅くなったんだけど、明日は休みだし、なんならレイトショーで観てもよいかなと思って、バス停でTOHOシネマズの予約サイトを開いてびっくり。24:20の回でさえ「残席わずか」の三角マーク。お祭りですよね。
 これはJ.J.エイブラムズによるスター・ウォーズ・トリビュート第二弾なんだけど、第一弾だった「フォースの覚醒」は、世界中で興行記録を塗り替えるなか、中国では伸び悩んだそう。その分析はどうでもいいんだけど、直感的に思ったのは、中国人にはルーク・スカイウォーカーレイア姫も懐かしくないんだろうなってこと。中国人はスターウォーズ体験を世界と共有していなかったんだろうと、事実かどうかは知らないけど、そう思った。
 つまり、J.J.エイブラムズのこのシリーズは「なつかしいよなぁ」っていう同窓会のノリで観てる部分がだいぶある。「こうでなくっちゃね」っていう。
 しかし、エンドロール観ていて、その同窓会にすっげぇ人数で取り組んだんだなって思いました。同窓会もハリウッドの規模でやってますね。これだけ盛大なお祭りをやってくれてたら、ちょっと覗いてしまうのが人情ですよ。
 日本でこの感じの小さいバージョンなのが、小栗旬の「ルパン三世」とか、松山ケンイチ満島ひかりの「ど根性ガエル」ですよね。「おそ松さん」とか。しめっぽい話になっちゃうけど、みんな未来に希望をなくして過去に生きてるのかも。民主主義どころか、もう恋愛にすら懐疑的になってる時代らしいからね。
 アダム・ドライバーみたいな性格俳優がどうしてカイロ・レンでダース・ベイダーの後継者なんだろうといぶかっていたけど、こういう展開ならなるほど納得。ハックス将軍を演じているドーナル・グリーソンは、「バリー・シール」、「レヴェナント」、「ブルックリン」、「エクス・マキナ」「フランク」「アバウト・タイム」と変幻自在な活躍ぶり。アダム・ドライバー同様この人もどっちかっていうとハリウッド的な人じゃない。ハックス将軍の小物感もなかなかのもので、このJ.J.エイブラムズシリーズのスターウォーズは悪役側が憎めない感じになってるね。
 ルーク・スカイウォーカーの決着のつけ方としてはこれはなかなか良かったと思う。かっこよく決まったし、どこか東洋的なのもくすぐられるところです。