ビーマイベイビー Mitsuo Shindo Retrospective

 万城目学週刊文春に書いていた。若い頃、海外の宿で深夜テレビを観ていたら、なぜか、韓国のヒットチャート、日本のヒットチャート、アメリカのヒットチャートが紹介されていて、そのとき、身びいきなしで、日本のヒットチャートが断然魅力的だと感じたそうだ。日本史で習う「元禄時代」とか「化政文化」とかいわれる時代があるが、20年あるかなきかのそんな短期間に、文化が起こったり滅んだりするものだろうか?と疑問に思っていたそうなのだが、その頃の日本の音楽シーンを思い出すと、なるほどそういうことがあるものなんだと腑に落ちたそうだ。
 そう万城目学が書いていた時期と重なるかどうか分からないが、「渋谷系」と呼ばれるミュージシャンたちがいて、局地的、瞬間風速的にではあるが、世界にその名を轟かせたことがあったらしい。それこそ元禄時代どころではない短期間だったらしいが、世界の感度の良い人たちのアンテナをその音楽が震わせたことがあった。
 ピチカート・ファイヴフリッパーズ・ギター、など、渋谷系アーティストたちのヴィジュアルを手がけたデザイナーが信藤三雄で、その回顧展が「ビーマイベイビー Mitsuo Shindo Retrospective」として世田谷文学館で開催中。

 併せて、『女王陛下のピチカート・ファイヴ』てふアルバムがアナログ化されて発売されるそうです。

 展覧会は撮影OKでした。