2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

三好達治の詩を 一編

艸千里浜われかつてこの国を旅せしことあり あけがたのこの山上に われかつて立ちしことあり 肥の国の大阿蘇の山 裾野には青艸しげり 尾上には煙なびかふ 山の姿は そのかみの日にもかはらず たまきなすそとがきやまは けふもかも思ひ出の藍にかげろふ うつ…

自覚していなかったのだけれど、このところの暑さと忙しさのために相当疲れていたらしく、先週末に腰をやってしまい、仕事を早退して寝ていたのだけれど、まったく寝返りを打つたびにうめき声が出るほど痛かった。 それに夏風邪もこじらせてしまって、咳き込…

ザ・コレクション・ヴィンタートゥール

昨日は久しぶりに休日出勤などというものをして、今日は、日曜だけの週末をあくせくと、世田谷美術館にでかけたわけだった。 その展覧会でまたシスレーのいい絵があった。 <朝日を浴びるモレ教会> 最近、アルフレッド・シスレーとすれ違うことが多くなった…

国芳一門浮世絵草紙4 浮世袋、乙女の密告

国芳一門浮世絵草紙4 浮世袋 (小学館文庫)作者: 河治和香出版社/メーカー: 小学館発売日: 2010/07/06メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見るいつのまにか河治和香の『国芳一門浮世絵草紙』第四巻が出ていたのでイッキ読み…

印象派とエコール・ド・パリ

昨日、新大阪駅でタイガースのユニフォームを買うかどうか迷ったが、あいにくサイズがなかった。 お盆休みの最後は、横浜美術館の「印象派とエコール・ド・パリ」で締めくくった。 オルセー美術館展に行列を作るより、こちらに来たほうがよいのではないかと思…

コミック・ジャーナリズム

実家にいるとふだん見ないテレビ番組を見ることになる。 朝の番組で渡辺喜美と原口一博がなんか話していた。司会者から判断するとフジテレビだなと見ていたら、突然VTRが挿入されたのだけれど、これが実にシュールで唖然としてしまった。 和歌山のどこか…

平城京遷都1300年祭

ゴールデンウイークに帰ったときは、弱気なことを口にしていた父親だったが、今回元気が回復したらしくて、浮世絵展を観終わったあと、いいっていってるのに、奈良まで行こうといいだした。 三宮から奈良まで。 わたくし関西を離れて久しいので、それがどれ…

ボストン美術館浮世絵名品展

神戸市立博物館で、ボストン美術館浮世絵名品展の、今日が初日ということで、両親と出かけた。 鳥居清長、喜多川歌麿、東洲斎写楽、が展示のほとんどだった。 わたくし最近、浮世絵の展覧会にいくときは、鈴木春信にでくわすのを楽しみにしている。今回はな…

『さようなら いままで魚をありがとう』

宇宙クリケット大戦争 (河出文庫)作者: ダグラス・アダムス,安原和見出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2006/04/05メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 35回この商品を含むブログ (86件) を見るさようなら、いままで魚をありがとう (河出文庫)作者: ダグ…

アンドレ・ボーシャン展、『さようなら、いままで魚をありがとう』

伊丹市立美術館にアンドレ・ボーシャンを観にいった。ナイーブ派の花の画家だった。 しかし、これは出歩くべき暑さなのかと、駅を出るや、はや後悔の念が。関西の暑さはまた格別。自販機で買ったペットボトルで首を冷やしながら歩いた。 伊丹市立美術館は、旧…

上田秋成の没後200年記念展

お盆に帰省するついでに、新幹線を京都駅で降りて、京都国立博物館で催されている、上田秋成の没後200年記念展に立ち寄った。 ↑これは、初代高橋道八が作った陶製の上田秋成坐像。秋成の七十歳ころの風貌を写したもので、しばらく秋成自身が手許において…

ネイチャー・センス展

少し歩いて六本木ヒルズの森美術館へ。 ネイチャー・センスと題して、三人の作家による、日本人の自然観を再解釈するインスタレーションが行われている。 撮影可だったのでいろいろ撮ってきた。 こういうのもっと大規模に野外に展示したら面白いと思う。ま、…

マン・レイ展

今、オルセー美術館展が新国立美術館でやっている。名画が一堂に会した美術展だけれど、はなから観るのをあきらめている。混むに決まってるもん。 マン・レイ展は、その同じ美術館だったけれど、案の定、オルセー美術館展の行列は、ここで行列に並ぶより、羽…

鎖国の民

日曜日なのにお仕事。 別に景気回復というわけではないだろう。やりすぎたリストラの後始末をやっているだけである。まあ、切られなかっただけましか。 書きそびれたけど、きのうは、厚木の鮎祭りだったようで、豪勢な花火大会が、海老名の私鉄とJRの駅を…

東京都写真美術館

一日に三つの展覧会を見るかどうか、体力的に迷うところなんだけれど、時間的にちょうどよかったので、恵比寿の写真美術館で 「私を見て! ヌードのポートレイト」 と 「世界報道写真展2010」を。 東京都写真美術館のサイトにこうある。 写真が発明され…

アントワープ王立美術館コレクション展

ルネ・マグリット、ポール・デルヴォー、フェルナン・クノップフ、最近、ベルギーの画家がお気に入りになってきている。 今、初台のオペラシティアートギャラリーでひらかれているこの展覧会で、新しくお気に入りに加わったのは、レオン・スピリアールト。 この…

オノレ・ドーミエ版画展―『カリカチュール』と初期の政治諷刺画―

上野の国立博物館とか、国立西洋美術館の常設展は充実ぶりがはんぱじゃない。 ので、先を急ぐときは逆に素通りしてしまうのだけれど、今回は常設展の中に、オノレ・ドーミエの小企画がやっていたので足を向けた。 ドーミエの怒りさえ感じさせる強烈な政治諷…

カポディモンテ美術館展 バロックと性の抑圧

国立西洋美術館でカポディモンテ美術館展。 ナポリにある美術館で、16世紀にファルネーゼ家が蒐集した美術品が所蔵品の中心となっている。 展示されている多くの絵が描かれたのは、ルターの宗教改革に対して、カトリックの内部からも教会の古い体質を改め…

展覧会よっつ

ジャック・ラカンは、人間の知性の働きを‘夜の海を進む航海士’に喩えた。 とは、内田樹の「下流志向」から孫引き。 夜の海上に、航海士が何かわからないものを見つけたとしても、知性の働きは、その‘わからない’状態を保持することができる。 広大な海を進む…

「ソルト」

アンジェリーナ・ジョリーの新作を、じつは昨日観た。 公開初日に観たわけ。 今日なら1000円なので、ほんとは今日見たかったんだけど、昨日、朝起きられなくて予定していた美術展に出かけられなかったので、昨日にしたわけ。 でも、結局、今日も起きられ…