2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

小林信彦の「本音を申せば」

何度も繰り返して書いてきたとおり、私が週刊文春を購読するのは、小林信彦のエッセーを読むため。 それにしては(と我ながら思うが)、このブログで、ずいぶんと反論めいた感想を書き付けていたりする。 特に、政治的な話題については、ほとんど考えがま逆…

外務官僚が日米外相会談を無視していた

日本の検察は、無罪の日本人を陥れるためには、知恵のかぎりを尽くすのに、‘現行犯’で逮捕した中国人の船長は、無条件に釈放する。 しかも、釈放の前日の、前原誠司とヒラリー・クリントンの会談では、 「東シナ海には領土問題はない。国内法で粛々と対応する…

礒江毅

それから、隣り駅の平塚美術館で礒江毅の展覧会。 1974年、19歳でスペインに渡り、彼の地で活躍した。 この美術館は、長谷川潾二郎を観に来たところだと気がついた。 もしかしたら、この美術館の学芸員さんが、こういう透徹したリアリズムの画家に思い…

速水御舟

そのあと、茅ヶ崎美術館の速水御舟の展覧会へ。 これは、小さな展覧会だった。 やはり、御舟のコレクションというと、山種美術館にはかなわない。なにしろ、あそこには<炎舞>がある。 私に不満なのは、あの<炎舞>を描いた画家の絶筆がどうして婦人の群像…

ドガ

ドガの本名は、‘イレール・ジェルマン・エドガー・ド・ガス’だそうだ。 以前、‘水曜どうでしょう’で酔っ払った大泉洋が、ホテルの部屋に飾ってある絵のサインを読んで「デガス、デガス」と連呼して意味もなく笑っていた。 テレビの前で ‘ドガだろ、それは・・…

ドガ、速水御舟、礒江毅

台風12号が、日本列島の双曲線のような軌道を描いて、根室沖に去っていった。 午前中は外出を控えていたけど、昼をすぎると、ブラインドの向こうでみるみる青空の気配がふくらんでいく。 室内にいるのはもったいない気がして、T77をカバンに入れて写真…

中国人船長釈放についての推測

内閣改造後、外相に就任してからの、前原誠司の動きは速かったし、正確だったと思う。 中国ではなく、まずクリントン長官と会談して 「東シナ海には領土問題はない。国内法で粛々と対応する。」 と確認し、 また、クリントン長官の口から 「(尖閣諸島に)安…

高みの見物の大衆迎合

しかし、先日引用した、大前研一の 「高みの見物の大衆迎合」 という言葉なんだけど、あれからときどき思い出して笑っている。 キャッチーじゃないので、流行語とかにはならないだろうけど、表現として正確なので、いろんな方向から眺めまわすと味わいが深く…

大阪地検特捜部主任検事逮捕

11日に、鈴木宗男の収監のタイミングは、村木厚子の無罪判決と関係しているだろうと書いた。 あてずっぽだったけど、あの時すでに、司法関係者には、今日の‘前田恒彦の逮捕’が見込まれていただろうから、鈴木宗男を国会から間引いておくことは、大阪地検の…

ゆとりチルドレンとモンスターペアレント

昨日、美術館の受付でわめきちらしていた‘モンスター鑑賞者’としかいいようのない変なおじさんのことを書いた。 美術館の受付にどんな苦情が付けられるものなのか、それ自体が今もってナゾなのだが、この種の‘モンスター○○’について、目にしたり、耳にしたり…

三菱一号美術館

ここは東京駅を越えた向こう側なので、さすがに歩いた。 こちらはほんとにコレクション展示である。 こういうキュレーション意識のないただの羅列展示は自分で取捨選択してみていかないと、あとで金持ちの道楽に付き合わされた気分だけが残る。 アルベール・…

ヘンリー・ムア

たぶん歩いても行けるのかも知れないけど、迷うといやなので日本橋まで地下鉄で、ブリジストン美術館へ。 ヘンリー・ムア展ということになっているけど、ブリジストン美術館の場合、そんな大規模な展覧会ということではない。 いつもというわけではないけど…

上村松園

九段下で地下鉄を降りて北の丸公園を歩いてみた。まだ暑いけれど、乾いた空気に季節の移ろいを感じられる。 去年の明治神宮の銀杏並木は、小林信彦ですら、ちょっとないくらい見事だと書いていたが、この猛暑のおかげで、今年の紅葉にも期待していいかもしれ…

上村松園、ヘンリー・ムア、<草原の夕暮れ>

ウフィツィ美術館 自画像コレクション

フィレンツェのヴァザーリの回廊に展示されている、ウフィツィ美術館の自画像コレクション。 これも、例によって路線の都合で、新宿の損保ジャパン東郷青児記念美術館にて。 マリー・アントワネットの肖像画家、マリー=ルイーズ=エリザベート・ヴィジェ=ル…

稲垣仲静と稲垣稔次郎

板橋区立美術館を訪ねたので、おもに路線図の都合で、中村橋にある練馬区立美術館に立ち寄ったのだけれど、この企画展「稲垣仲静・稔次郎兄弟展」が大収穫だった。 明治生まれの京都の画家兄弟。 兄・仲静は25歳で夭逝したのが惜しまれる。みずみずしい感…

諸国畸人伝

板橋区立美術館で「諸国畸人伝」と題して、江戸時代のユニークな絵師十人を集めた展覧会がやっている。 「絵師10人 驚愕の不協和音」のサブタイトル。 その10人とは、 菅井梅関、林十江、佐竹蓬平、加藤信清、狩野一信、白隠、曾我蕭白、祗園井特、中村…

諸国畸人伝、稲垣仲静と稲垣稔次郎、ウフィツィ美術館

民主党代表選について

今回の民主党の代表選は、どちらが勝つかホントにわからなかったし、どちらが勝ってもろくでもないと思ったが、ともかく、わたしとしては、先日も書いたように、三ヶ月前にすでに実施した代表選を、こんな時期にあえてまた戦った、民主党の政権政党としての…

「魔法使いの弟子」

映画「魔法使いの弟子」を観にいった。 最高に楽しめるファンタジー。 主演 ニコラス・ケイジ 監督 ジョン・タートルトーブ 製作 ジェリー・ブラッカイマー は、「ナショナル・トレジャー」のトリオと聞いて納得。 下のスティルを見れば、日本人なら誰でも思…

横雲のふみ、フランダースの光、鍋島

村木厚子の無罪判決で、なぜあのタイミングで鈴木宗男収監の決定が出されたのかわかった。 村木厚子の冤罪を、国会議員としての鈴木宗男が見逃すはずがない。 役人側としては、村木厚子の冤罪が自分たちの首を絞めないように、鈴木宗男を国会から排除してお…

この秋にたずねたい美術展

諸国畸人伝 2010年9月4日(土)〜10月11日(月・祝) 上村松園展 2010.9.7-10.17 茶道具の精華 2010年8月28日(土)−10月24日(日) コレクションを未来へ 根津嘉一郎蒐集品と寄贈作品 2010 年8 月21 日(土)〜9 月26 日(日) 誇り高きデザイン 鍋島 2010…

『真昼なのに昏い部屋』

真昼なのに昏い部屋作者: 江國香織出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/03/25メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 97回この商品を含むブログ (52件) を見るこの『真昼なのに昏い部屋』という題名は、作中でも触れられている、谷崎純一郎の『陰翳礼賛』を、…

「瞳の奥の秘密」

「エル・カンタンテ」や「カフェ・デ・ロス・マエストロス」以来、スペイン語の響きがここちよくなってしまっている。「si」以外なにも聞き取れないけれど。 わたしたちは、(というとき、だれのことをさすのだろうと、われながら戸惑うことがあるが、この…

管直人と小沢一郎

菅直人は、目が見えない。 小沢一郎は、口が利けない。 鳩山由紀夫は、足腰が立たない。 民主党は、この三人で党首をたらいまわしにしている。 最近、よく読む「ニュースな英語」に、英米の小沢一郎評がいろいろ掲載されていた。 http://dictionary.goo.ne.j…

茅ヶ崎で上方落語

茅ヶ崎市民文化会館で、上方特選落語会。 落語を聴くために有給休暇をとるときは、何のための休暇かいわないことにしている。 別にいいんだけど、それが生活の知恵、如才なさというものだ。 お目当ては笑福亭仁鶴。 わたしの落語体験は、ずっと桂米朝のホー…