2019-01-01から1年間の記事一覧

『NO SMOKING』観ました

細野晴臣という人は、もちろん、YMOで世界的に売れたので、それで、国際的に有名なのはいうまでもないのだけれど、それ以前、『トロピカル・ダンディー』『泰安洋行』のころから、海外で熱烈に支持する人がいた。北京ダック細野晴臣J-Pop¥250provided cou…

昨日の付け足し

昨日書いた「たりないふたり」のライブについて、土曜のオードリーのオールナイトニッポンでも話していた、若林正恭目線で。 この話、山里亮太のJUNK、Creepy Nutsのオールナイトニッポン0、オードリーのオールナイトニッポンと三方向から裏話を聞くと面白…

『真実』特別編集版みました

『真実』の特別編集版が11月1日から公開されてる。横浜みなとみらいのkinoで観た。ちょうど山里亮太と若林正恭の「たりないふたり」のライブがランドマークタワーでやってた日だった。すごかったらしいね。「不毛な議論」で聞いたけど、即興で80分…

『春画と日本人』(記事内に春画を含みます、当然ながら)

横浜シネマリン 先日に紹介した、田中美津さんのドキュメンタリー映画『この星は、私の星じゃない』は、横浜シネマリンでも、11月23日から公開されるそうだ。 『春画と日本人』を観に行ったんだけど、ロビーのモニターに『この星は、私の星じゃない』の…

韓国から北朝鮮への歴史的転回について

今週の週刊文春の飯島勲のコラムに「関係改善は韓国より北朝鮮」と書いていた。関係改善は韓国より北朝鮮――飯島勲の激辛インテリジェンス【全文公開】(文春オンライン) - Yahoo!ニュース これは、このブログでは、おそくとも2013年くらいからずーっと…

『この星は、私の星じゃない』と田中美津さんのトークイベント

『この星は、私の星じゃない』 渋谷ユーロスペースで、『この星は、私の星じゃない』という、最近の田中美津さんを撮ったドキュメンタリー映画があると知って観に行った。監督は吉峯美和という人。 たまたまだったんだけど、田中美津さんご本人が映画の後に…

しんゆり映画祭で『主戦場』が上映中止になったについて

『主戦場』についてはもうだいぶまえに書いた。まだ、上映中だとは知らなかったが、こんどは、しんゆり映画祭という、ちいさな映画館のちいさな映画祭で上映予定だったものを、役人が余計な口出しをしてやめさせたということで、大騒ぎになっている。 この映…

『アートとは何か』アーサー・C・ダントーを読んで

アートとは何か: 芸術の存在論と目的論作者: アーサー・C.ダントー,Arthur C. Danto,佐藤一進出版社/メーカー: 人文書院発売日: 2018/11/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見る アンディー・ウォーホルの≪ブリロ・ボックス≫をめぐる、刺激的でありつ…

明治以来の中央集権化で崩壊した地域コミュニティーをどう回復すべきか

台風19号につづいて、また大雨で千葉で人が亡くなった。 今回の災害についてまずいと思う最大の点は、日本のコミュニティーの崩壊が、あまりにも露わになったことだと思う。 1995年の阪神淡路大震災では、役人は何もしなかった、すべきことすらしなかっ…

天皇即位について

いまの日本でリベラルな政治勢力はどこにあるのだろうと探してみると、なぜか天皇家が思い浮かぶ。現に、今の上皇の生前退位をめぐる、安倍政権との攻防は、民主党の政権交代などより、はるかに重要な歴史的な事件だったと思えるのだがどうだろうか。 岸信介…

『108 海馬五郎の復讐と冒険』で、行儀の悪いオトナを満喫

星野源、主題歌「夜のボート」入り映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」の特別予告編公開 中高年のセックスは笑える、という、しごく健全な映画が作られる、実によろこばしい成熟社会の到来を予見させる、松尾スズキの新作。「シモキタ的なのり」っていう言…

横山大観、菱田春草、川合玉堂、川端龍子を山種美術館で。

ちょっと恵比寿ガーデンシネマに映画を観に行って、せっかくだから、山種美術館に立ち寄った。 横山大観の絵を良いと思ったことがない。横山大観 ≪春朝≫ 桜が咲いてますわな。そのうしろの赤い円いのは太陽だと思うんですけど、これ、ありえます?。理解でき…

『BLUE NOTE RECORDS BEYOND THE NOTES』と「裁かない勇気」

『BLUE NOTE RECORDS BEYOND THE NOTES』が素晴らしかったんですけど、話題になっているのかしらむ。 「BLUE NOTE」てふジャズの老舗インディーズレーベル(と、今風に言えばそういうことになると思うが)の80年を振り返ってる、といえば、それまでなんだ…

秋野不矩展 平塚美術館で開催中

平塚市美術館で秋野不矩展が開かれている。2019年の12月1日(日)まで。浜松の秋野不矩美術館が来年の3月まで休館だそうなので、その間、こっちで主要な作品が観られるみたい。 秋野不矩、小倉遊亀、片岡球子、三岸節子、日本の女流画家は世界に誇れ…

神奈川新聞の10月6日の慰安婦問題の記事にひとこと

www.kanaloco.jp この記事のどこが問題かというと、まず「慰安婦の歴史を否定する言説がまかり通る」というところ。いつどこでそんなものがまかり通っているのか?。 「「日本政府はきちんと反省し、公的な謝罪と賠償をしてほしい」と訴えた。」って、まるで…

佐久間宜行のオールナイトニッポン0にキングコングが来てて

佐久間宣行のオールナイトニッポン0にキングコングがゲストで来ていた。 キングコングをコンビでゲストに呼ぶ佐久間宜行のセンスがまず渋いのだけれど、注目されることの多い、キングコングひとりずつの活動にもかかわらず、コンビで登場したときに、結局、…

「名勝八景 憧れの山水」展 出光美術館

出光美術館で「名勝八景 憧れの山水」。前回の「奥の細道330年 芭蕉」も観たけども何にも書かなかったな。 「奥の細道」に「そもそもことふりにたれど、松島は扶桑第一の好風にして、おおよそ洞庭・西湖を恥ず。」とある、その「洞庭・西湖」が今回の展覧…

是枝裕和監督の『真実』、台風が来る前に観ました

いったいこれはどうやって演出したんだろう?、まったく是枝裕和の映画そのものなんだけど、言葉の壁はどうやって超えたんだろうと思ったら、レア・ドゥ・ギムナさんという人の存在が大きかったみたい。 「2014年12月のマラケシュ国際映画祭(モロッコ)で日…

『ジョーカー』

このブログには書いてないけど、ちょっと前に『ゴールデン・リバー』という、ホアキン・フェニックスの西部劇を観た。ホアキン・フェニックス、ジェイク・ジレンホールが共演してこういいうことになりますかっていいう映画だった。 最近では、それこそ、『ダ…

『蜜蜂と遠雷』小説と映画をくらべてみる

蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2019/04/10メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2019/04/10メディア: Kindle版この商品を含…

『樹木希林を生きる』は『ジョーカー』をさしおいて観よう

もし、年に一本しか映画を観ないと決めている人がいたら、ことしは『樹木希林を生きる』を観ることをお勧めします。 この週末は、『蜜蜂と遠雷』、『ジョーカー』と、この『樹木希林を生きる』が封切りされた。一日三本観るのはつらいから、どれかを金曜のレ…

『カーマイン・ストリート・ギター』

カーマイン・ストリート・ギター 「カーマイン・ストリート・ギター」は、ニューヨークの建築廃材を母材にギターを作っている。ただの目先の変わった思いつきかと思いきや、ニューヨークで取り壊される古い建物の建材は、100年以上の時を経た天然の木材なの…

『宮本から君へ』

宮本から君へ 「ラグビーの印象わるっ。」と思った。「タイミングわるっ」とも。 もっともこの映画はいま公開される予定ではなかった。ピエール瀧が出ているので、例の薬物事件がらみで公開が遅れたのだ。 役者がひとり薬物依存だったからといって何百人とい…

ドイツのドワーフたち

ザ・ジャーマン・ソウル―小人の国 (ストリートデザインファイル)作者: マークフィッシャー,都築響一,Marc Fischer,Enver Hirsch,David Lee,Markus Kiersztan,Diana Sheng Hsu,ディアナ・シェンシュー出版社/メーカー: アスペクト発売日: 2000/04メディア: ペ…

土曜日の夜の横浜美術館はおすすめ

今井俊満 ≪赤≫ 週末に夜遅くまで開けてくれている美術館が増えてきたが、横浜美術館もそのひとつ。今週末の27日(金)、28日(土)の2日間は、なんと21時まで特別開館します!(※入館は閉館の30分前まで)日中に比べて比較的ゆったり鑑賞できると思います。…

新井浩文の公判について、ささやかな異議申し立て

まず、このハフィントンポストの記事をリンクするので、あとでか先にか、とにかく読んでおいてほしい。www.huffingtonpost.jp 『100円の恋』『葛城事件』『その夜の侍』など、新井浩文はだいすきな役者さんなんだが、それでも曲庇するつもりはない。法に…

オランジュリー美術館展 ルノワールとパリに恋した12人の画家たち

横浜美術館でこの展覧会が始まっている。ポール・ギョームのコレクション。 タイトルとポスターに使われているルノワールのピアノを弾く女性の絵だけを見るかぎり、ちょい保守的な展覧会なのかもと思いつつ訪ねたが、なかなか攻めた感じで、普段見られない絵…

バスキア展が始まりましたね

森アーツセンターギャラリーで、ジャン=ミシェル・バスキアの展覧会が始まった。日本初の大規模回顧展で、しかも、日本限定の展覧会、つまり、世界のどの美術館にも巡回しない、今回こっきりの展覧会。どういういきさつで実現したのか知らないけれど、ZO…

『ラスト・ムービースター(THE LAST MOVIE STAR)』観ました。

バート・レイノルズは、タランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に出演が決まっていたそうだが、果たせなかった。この映画、奇しくも彼自身をモデルにした映画だが、これが遺作になった。 あらすじは、バート・レイノルズ演じる老…

『昭和史』読みました

昭和史-1945 (平凡社ライブラリー) 作者: 半藤一利 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2009/06/10 メディア: 文庫 購入: 11人 クリック: 125回 この商品を含むブログ (109件) を見る 半藤一利の『昭和史』を読んだ。 もっとかたい本かと思ったら、口述筆記な…