2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』オススメ

「東海岸系」という言葉があるかどうか知らないが、あるとすればそういう。例えば、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』とか『グッド・ウィル・ハンティング』とか『ボストン・ストロング』とか。単にボストンつながりなだけな気もするが、ともかくも『マン…

『ミッシング』

吉田恵輔監督作品ではわたしは何と言っても『ヒメアノ〜ル』。ムロツヨシ、佐津川愛美、濱田岳、の特にムロツヨシが絶品だった。 だけど、『愛しのアイリーン』、『空白』は、世評の高さに懐疑的。 『愛しのアイリーン』の木野花、安田顕のリミッターがぶっ…

『○月○日 区長になる女』

『○月○日 区長になる女』は、聞くところによると、今年のお正月にポレポレ東中野で封切られて、そのままじわじわヒットして、だんだん地方に広がってきているらしい。 政治を扱ったドキュメンタリー映画としては久しぶりに痛快で、泣きこそしないけれど、素…

『碁盤斬り』ネタバレ

白石和彌監督の『碁盤斬り』の原典である落語「柳田格之進」は、キャストの1人でもある立川談慶によると、彼の師匠の立川談志は「今の時代には合わない」と嫌って、生涯やらなかった噺だそうだ。 YouTubeにいくつも上がってる中で古今亭志ん朝のものを聴いて…

幻想のフラヌール―版画家たちの夢・現・幻

小津安二郎の『宗方姉妹』を見た後、まだあまりにも早いので、町田市立国際版画美術館に「幻想のフラヌール―版画家たちの夢・現・幻」を観に行った。 全品所蔵品。町田市立国際版画美術館なら所蔵品だけで回せるかもしれない。 《荒波》門坂流《命の繋がり》…

『関心領域』ネタバレ

毎週のように映画画を見てると「ホロコースト大喜利」とも言うべき一大ジャンルは避けて通れないし、それに名作も多いのだけれど、今年は特に、虐殺された人たちの子孫が今は虐殺する側にまわっていると思うと徒労感が募る。 ジョナサン・グレイザー監督は、…

『マリウポリの20日間』ネタバレ

運び込まれた赤ん坊の処置をしていた医師がAEDを取り出した時は思わず下を向いてしまった。心臓、止まってんのかい。とすると、この子を抱いて飛び込んできた母親の腕の中で、もうこの子は死んでたはずだし、少なくとも母親の腕はそれをもう感じてたはずだ。…

『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』

エルガルド・モルターラはユダヤ人の一家に生まれたが、まだ幼児のころに、イタリア語もしゃべれないお手伝いさんが「善意」でキリスト教の洗礼を授けてしまった。熱を出して苦しんでたのを見て、このままでは地獄に堕ちてしまうと可哀想に思ったそうだ。 18…