五箇山

knockeye2004-11-06

五箇山の菅沼集落で一斉放水の日だった。って、朝のニュースをねぼけまなこで聞いた。シーズンオフも近い。蓮華温泉にでもと考えていたけれど、柔軟に対応。何しろ天気図を見るだけでも気持ちが良い。行き先なんてどこでもよいし、五箇山?いいじゃない!

合掌造り集落は、相倉、菅沼、荻町と3つあるようだ。日本海側から行くと、この順番で訪ねることになる。菅沼は、東海北陸道五箇山インターのすぐそば。荻町は、白川郷インターにちかい。今回は、相倉と菅沼を訪ねた。プチ情報。相倉は駐車料金とられるけど、菅沼はただだった。したがって、菅沼大好き!三度の飯より「ただ」が好き。

一斉放水を見逃したのは残念だった。このよい天気なので、虹が出てきれいだったそうだ。だけど、秋晴れの空と紅葉の山が、合掌造りのかやぶき屋根によく映えた。神社で寝転がってうとうとしていると、トンビが高い空でゆっくりと旋回していた。暑かった夏がおわり、長い冬が来るまで、手足を伸ばせる短い季節。その長い一日。うとうとするのは惜しいけれど、かといって、何をしようか?

世界遺産の次は、国指定重要文化財を訪ねた。岩瀬家、現存する最大の合掌造り民家。囲炉裏端で薬草茶をいただきながら説明を伺ったが、説明をしてくださった方がご夫婦で今でもお住まいだそうだ。三階から上は、養蚕作業場とは言え、5階建て。グルニエどころではない。釘は一本も使っていない。藁縄とネソ(マンサク)で結びあげられている。材はすべて欅で囲炉裏の煤で黒光りしている。煤はまた、藁縄とネソを漆のように固めている。ログハウスなんかより断然値打ちがあるけど、なかなか手入れが大変だそうです。特に、屋根が。これは、一目見て納得。

ここでいただいた薬草茶の味は気に入った。土産物屋で、「五箇山茶」なるものがあった。これは、「カワラケツメイ草」とあって、何か聞いた名前と違っていたみたいなので買わなかった。

食べ物の話。菅沼の喫茶店「掌」(“てのひら”と訓ませていた。あたしなら“たなごころ”にするな。どっちにしても、そのままだけど・・・)で、白玉ぜんざいを食った。ぜんざいはともかく、あかかぶの漬け物がうまかった。赤かぶ検事が夢中になるはずだ。最近、野菜食べてないから、漬け物でビタミン補給すべきかも知れない。牛みたいな発想だけど。

五平餅。みそ田楽、これは、五箇山豆腐というものにみそを塗ったもの、ふたつ並べると、やや、同工異曲の感が否めない。しまったかな・・・と思ったけど、そこは甘党。だてに酒が飲めない訳じゃない。結局平らげてしまった。米朝師匠が言っていたけれど、砂糖が高価だった昔は、みそが甘味料だった。関西で「おでん」といえば、この「みそ田楽」で、こどもたちの大好物だったそうだ。みそが体にいいと分かってはいるが、ついついコーヒーに走ってしまう今日この頃、トーストに濡れるみそを造ったら売れるんじゃないだろうか?「これいけるデェ」と、一日の最後は、きわめて俗っぽい考えでしめくくった。

帰りに滑川の「海辺の生活」で、レアチーズケーキとモカマタリ。あそこのレアチーズケーキはおいしいと思っている。店のふんいきはセンスがよい。

その他の写真。はてなで複数の写真がアップできるようになったので便利になった。

LUMIXの使い方にようやく馴れてきた気がする。使いやすいが、「色がどうにもなぁ・・・」だったが、ホワイトバランスをこまめにいじりだして、まぁよくなった。カメラメーカーとしては、蓄積がないが、ビデオカメラの経験から、ホワイトバランスは、「なめてもらっちゃ困ります」ということか。

これは何の実だろう。マンサク?

そば粉入りソフト。ちゃんとそば粉の味がした。

煤で黒光りする欅の床。

ステンドグラスより、飽きが来ない。シンプルな和紙の升目に、季節の光と影が映える。

最近、樹の影にこっている。