年があらたまって、まず、桂雀三郎を聞きましょうと、地下鉄御堂筋線を天王寺駅へ。みちみち通天閣が見え隠れする。ディープな大阪に来てるんだなぁと、ちょっとしみじみする。市立美術館以外では来ないんだけど。一心寺シアターでは、もう、鏡割りをすまして振る舞い酒。初詣客は何事かといぶかる様子。
お正月の風情は、やはりぃいものだ。昨日今日、ばてれんの持ち込んだ習俗など消し飛んでしまう。最近日本の年末年始は、X'mas前後にセックスをやりたおし、除夜の鐘で煩悩を洗い流し、さっばりして初詣。みたいな漠然とそんな流れが定着しつつある気がする。言い換えれば、さっぱりした正月を迎えるために、X'masは盛り上がりたい、みたいなところあるんじゃなかろうか?
演者の顔ぶれはなかなか豪華。出演順に、桂吉坊、桂かい枝、林家染二、中入りで、笑福亭銀瓶、桂雀三郎。お目当ては雀三郎さんだが、中とりの林家染二さんも評判は聞いている。桂かい枝さんは、NHK教育の英語番組にレギュラー出演している。元旦の興行なので頑張った感じ。客の入りはよかった。
銀瓶さんは鶴瓶さんの弟子とは思えないまるで吉朝のような演出の「七段目」だった。もともと吉朝か雀三郎に弟子入りしようとしていたらしい。そのへんのいきさつは、ラジオで聞いて笑わせてもらった。
染二さんは「宿替え」、雀三郎さんは「親子酒」、かい枝さんのネタは未知であった。
難をいえば、マイクは要らなかったのではないかと言うこと。私は結構前の方で聞いたがあのくらいの大きさのところならマイク無しの方がかえって感じよかったのではないかと思う。