パトリシア・コーンウエルの『検屍官』を読んだ。
本屋で、「あのスカーペッタが帰ってきた!」とかあったので、「どのスカーペッタ?」というわけで、1990年の第一作目までさかのぼってしまった。正直言って、最新作の帯にあるパトリシア・コーンウエルの美貌に惹かれて手に取ったのであるが、17年さかのぼると口絵の写真も変わるはずである。美貌は変わらないが、私は今の写真の方が好きだ。経験と経歴のなせる業であろうが、肩の力が抜けてセクシーだ。
推理小説なので、うかつに内容にふれられないが、「同書は、MWA.CWA処女作賞をはじめ世界の主立った賞を総なめに」した作品で、今更、あたくしなんぞが何をかいわんや。
「警察担当記者、バージニア州検屍局のコンピュータープログラマー」という経歴が見事に生かされている。とにかくこういうものは、一気に読ませなくてはいけない。で、一気に読んだ。思えば、80年代は、ルース・レンデルでずいぶん楽しんだ。今年は、パトリシア・コーンウエルで楽しめそうである。他の人より17年遅れたことになるわけだが、そんなんほっといたれ!