knockeye2005-05-01

昨日もお仕事で、その上、残業だった。これで、GWといっても4連休である。たしかに、ふだんは取れないが、土日に1日有給を絡めれば、3連休ならとれることを考えると、あんまりありがたみはない。いずれにせよ、4日では、予定していた山陰方面はきついと判断した。
おまけに、天気がよろしくない。選択肢としては、マンネリの恨みもあるものの、信州方面に短めのツーリングをするという手と、いっそのこと家にこもって読書三昧という手がある。
今の気分としては、本を読んでいたい。だが、それは、あくまで今の気分であって、せっかくの連休にキャンプに行かないと、この先、後悔することは目に見えている。
というようなことを考えつつ、とりあえず、本は読んでいた。
まず、読みかけだった、赤瀬川原平 『ライカ同盟』
ライカ同盟 (ちくま文庫)
「コンチュラ物語」「アンスコ物語」「ライカ同盟」の「カメラ小説集」と、「日食」などの「天体観測小説集」の二本立て。この人の書くものとは反りが合う。前衛芸術家というのは、オノ・ヨーコもそうだけど、アマチュアリズムに徹しようとしている部分があって、いつも原点に返ろうといている点で、ラディカルなのだろう。
カメラ小説の方は、『金属人類学入門』で、経験済みなので予想できたが、「天体観測小説」では、皆既日食ってそんなにすごいものなんだと、認識を改めさせられた。360度の星空と夕焼け、一度見てみたい。
小林信彦さんの『物情騒然。』も読んだ。
物情騒然。―人生は五十一から〈4〉 (文春文庫)
あらためて言うけれど、週刊文春に連載中のこのエッセーは、天才小林信彦の新境地だ。小説家の余技なんかではないと思う。今は、「本音を申せば」というタイトルに変わっているが、もとは「人生は五十一から」という変わったタイトルだった。このタイトル、もともとは「人生は四十一から」というタイトルの予定だったらしい。「人生は四十二から」という映画とかぶるので、変更になったらしいが、それにしても、いきなり十歳もすっ飛ばしてしまうとは。
ちなみに、小林信彦さんは『シックスセンス』の落ちがすぐ分かったそうだ。「映画のルールとして当然」と、言うけれど大概の人は分からなかったと思うがどうだろうか?