切腹女子高生

代休。会田誠の絵を見に行った。ミヅマアートギャラリーは、雑居ビルの二階、探偵事務所みたいなところだった。作品は、「愛ちゃん盆栽」、「題名未設定」など数点しかなかったが、画集を自由に閲覧できたので、それなりに堪能した。「食用人造少女美味ちゃん」の「いくら丼」なんてかなり刺激的じゃないだろうか?「愛ちゃん盆栽」の年賀状をもらってきて、「切腹女子高生」のB品ポスターを買ってきた。
戦争画リターンズというシリーズもあった。戦争画を描くことは、藤田嗣治が「日本画壇も国際水準に達することを祈る」という捨て台詞を残して日本を捨てて以来、禁忌になっていた感があったが、その意味では、日本画壇もオタク文化のおかげで、国際的水準に達したのか。
中目黒の次の駅が恵比寿なので岡本太郎の写真展を見ようと恵比寿ガーデンプレイス東京都写真美術館に足を伸ばした。が、閉館。自分が休みなので忘れていたけれど、美術館は週の頭はたいてい閉まっている。散髪屋さん差別だと常々思っていた。いまどき、散髪屋がかならず月曜日休むとも限らないだろうか?もう何年も自分で髪を切っているのでわからない。むかし、北海道ツーリングの途中、「この辺に銭湯ありますか?」ときいたら、「月曜日だから休みです。」と「ナニ言ってんの?」といわんばかりに即答されたことがあった。学生時代を過ごした京都では、あれはたぶん学生さんへの配慮だったんだろうか、一週間いつでも、どこかの銭湯はかならず営業していたので、その即答は意外だったのを覚えている。
それはともかく、せっかく行ったのにそのまま帰るのも癪なので、ヨコの映画館をのぞくと、『ある子供』がかかっている。ところが、間の悪いことに上映が始まったばかり。二時間ほどどこかでつぶしてもいいやと、マクドナルドで本を読んでいたが、ふと気がつくと、宅配が夜届くことになっていた。無駄足させてもよいのだけれど、こちらが指定したのだし、とりあえず帰ることにした。
そういえば恵比寿の駅前にモンベルがあったので、ちょっと踏み込んでみた。ネットで品切れになっていたダカールジャケットを発見。値段とにらめっこしていたが、どうもまだ3シーズンのジャケットを買う気になれない寒さである。どちらかというと、寝巻きにおろしたダウンジャケットの後釜をどうしようかと。あの「Tシャツより軽い」といううたい文句のダウンジャケットだけれど、店頭で見かけるとつい触ってしまう。さわり心地がよすぎるのだ。触っただけで帰った。
横浜から渋谷に行くときは、東急東横線のほうが早いかも、という東京の人にとっては当然かもしれない発見をした。
宅配で届いたのは

瞳〈No.8〉球体関節人形の群像―心をもつ人形達

瞳〈No.8〉球体関節人形の群像―心をもつ人形達

最近、
KIRA DOLL―大野季楽人形写真集 スタンダード版

KIRA DOLL―大野季楽人形写真集 スタンダード版

というのも買った。写真がリウ・ミセキというのがまたよい。多分、人間より人形の写真のほうが向いているのではないかと思うほどだ。ビスクドールの「ビスク」とは、二度焼きの陶磁器の意だそうだ。ということは、尾形乾山であろうか?とか、これはあてにならないけれど、大野季楽という人のビスクドールはたしかにうなるよ。