朝日の当たる家

聞く音楽に節操がない。
本についても似たようなものだが、読書には「乱読」という便利な言葉がある。音楽については量もこなしていない。たまにおもいついてCDを買うだけ。今回はちあきなおみ、こないだは伊東ゆかりでしたね。これから年齢を類推されるとつらいものがある。私の父親とはいかなくても、おじさん世代くらいのはずだが、最近、なぜかこの辺に食指が動いてしまう。
「喝采」のちあきなおみはもちろん知っていた。しかし、こんなに歌がうまい人だと認識してなかったので、いつの間にか引退されてしまって、なんか損したような気がしている。テレビタレントとしてのちあきなおみは、この抜群の歌唱力を前面に押し出していなかったように記憶している。ライナーノーツによると、1993年に人知れず引退したようだ。
どうせいつかは終止符を打たなくてはならないのだが、引退して十年以上たって、「あの人うまかったのにいつの間にか引退してたんだね」なんていわれつつ、CDが出たりするのは、冥利に尽きるといえないだろうか?本人の胸中はわからないけれど。