灰色のジーパン

灰色のジーパンをはいて出かけると帰りは雨になる。ジンクスは健在だった。今夜遅くが雨のピークだそうだ。ニュースで今年は日照不足になりそうだといっていた。農作物が心配だ。
祝日がなんとなくかたまっている四月末から五月はじめにかけての一週間を、ゴールデンウイークと呼び始めたのは映画業界だったそうだが、少なくとも富山の農家にとっては、あれは田植えウイークのようだ。兼業農家の人たちは、会社が休みになるこの時期に、田植えを済ませてしまおうとする。ところが、当然ながら、ゴールデンウイークが田植えに最適とは限らない。その弊害が秋になって稲が倒れたり、出来がいまいちだったりする形で現れる。去年などは県が企業にゴールデンウイークを前後にずらすように指導したほどだった。
今、8号線あたりの水田風景を思い浮かべているのだが、広い水田の風景には拒絶を感じる。豊かさのイメージはわいてこない。どちらかというとコンビニ弁当のイメージが直結する。今日、夕食を買おうとスーパーをうろうろしたが、何一つ食いたいものがなくてびっくりしてしまった。生きるために仕方なく食っているだけだ。食欲はもちろんある。が、食のイメージが枯渇してしまったのかもしれない。