女は強い

knockeye2006-12-05

グレイス・ペイリーを読んでいる。
このところ、やたら溜まった読みかけの本の中からちょっとずつ拾い読みしている。
グレイス・ペイリーは女だった。グレイス・ケリーと一字違いみたいなもんなんだから、読む前に気がつけっていう話だけれど、外国人の名前って性別がわからんのが多い。トーベ・ヤンソンが女だとは長い間気がつかなかった。もっとも、ムーミンの作者がトーベ・ヤンソンという人だということも、同じくらい長く知らなかったのだけれど。トーベ・ヤンソンフィンランドだが、ちょっとはなじみがある英米でも、ジョージは男性なのに、ジョージーと伸ばすと女性だったりする。
女は強い。そう思わせる作風だ。だが、読んでいて、はたと気がついたのだけれど、一般の男に比べると、わたしもけっこう強いのかもしれない。ひとりが平気なのだ。男は案外に群れたがる。この発見にはちょっとがっかりさせられる。
しかし、女ほどには強くない。彼らの生への確信というか、自己肯定の強さには舌をまく。
以前に本で読んだ「ヴァギナ・ディスプレー」は復活すべきではないのかと思う。駅前の噴水なんかに立っているべきなのは、小便小僧なんかではなくヴァギナを誇示する婦人像であるべきではないか。ヴァギナディスプレーは、嵐を沈め、悪魔を退散させるというのだから、こどものいじめや自殺程度のことには、大いに効果がありそうである。駅前にそういうのが立っていると、世の中が明るくなると思う。男性の時代ではない、女性の時代だと言われて久しいが、もっと単純に、もはやおちんちんの時代ではなく、おそその時代だと思うんだよね。