自分へのお年玉

knockeye2007-01-24

月の後半になると、毎度の忙しさが帰ってくる。人間、仕事ばかりしてるとろくなことにならない。遊ばんにゃあならんのである。
今、吉田健一の『旅の時間』を読んでいる。なぜか読んでいる。ほかに読みかけの本が何冊かあるのだけれど、そっちは文庫でないので、ついポケットに入る本を持って出てしまう。
新聞記者が主人公の小説があるが、そのなかに「・・・例えば新聞記者であるからそれを自分の使命と考えたりする人間には大概は何かが不足している。」と書いてあった。吉田健一らしい。
「自分へのご褒美」ということばがあるが「自分へのお年玉」と言い換えると、かなり間が抜けて聞こえる。とっくに年玉をあげる側になっているくせに、自分以外にやる相手がいないというわけである。ま、とにかく、そんな自分へのお年玉というわけでもないが、年末に笑福亭松鶴のCDセットを衝動買いした。ネットの衝動買いのおもしろいのは、物が届くのにかなりのタイムラグがあるところ。そんなわけで「自分へのお年玉」が、今頃届いて苦笑いしている。
落語と富山を結んでいるのは、未来の名人という評判の立川志の輔で、彼は故郷富山で落語会を開くのみならず、落語のラジオ番組まで持っていて、毎週東西の落語を電波に載せている。わたしは車のラジオで松鶴の「花色木綿」を聞いて、思わず吹き出してしまった。
このCDは(全部で二十四枚ある)小出しにして聞いていくつもりだ。