カンブリア宮殿」は、村上龍小池栄子が司会するテレビ東京の番組だが、今回、村上隆がゲストででていたので録画して見た。すでに世界に認められた芸術家だが、国内では批判する人もいるらしい。芸大の学生の意見がVTRで挟み込まれていたが、「勉強してないんで、反駁する言葉を持っていない」とばっさり切りすてていた。残念ながらその通りだと思う。学生あたりが太刀打ちできる相手であるはずがないじゃないか。
二人の村上氏の「スーパーフラット」論もおもしろかった。日本人の「キリスト教に対するコンプレックス」に言及があったが、わたしは日本の近代を規定しているのはまさにそれだと思う。日本の近代はキリスト教へのコンプレックスに始まり、それが消えたときに終わった。個人的には、キリスト教というのは、ちんけな宗教だと思っているので、近代の日本人が、なぜあんなものにそうコンプレックスを抱いたのか、とても不思議な気がする。
刺激的で示唆的な放送だった。見逃した人は残念でした。