正直者

夜勤のとき夕食を買いに行くほか弁屋さんが、いつもとん汁をおまけしてくれる。
少し遅い時間に買いに行くから、余りものをおまけしてくれるのは分かっているのだけれど、気を回しすぎるのだろう、なんか悪い気がしてしまう。
ときどき余りものがなくて、つけてくれないときもある。そういう時って、「今日はないな」と思うし、ものすっごい正直者なので、そう思っているのが顔に出る。別にわたしはとん汁が好きなわけでもなんでもないので、なくても全然かまわないのにもかかわらず、いつもつけてくれるものがないと、意識の自然な流れとして「ないな」と思う。弁当屋さんのほうも「『ないな』と思ってるな」と思ってる。そうするとわたしの方でも「『<ないな>と思ってるな』と思われてるな」と思う。あの間の悪さってなんなんだろう。
最近は電話で予約するときに「○○弁当と、とん汁を・・・」と食いたくもないとん汁を注文するようになってしまった。「すいません。今日とん汁売り切れました」といわれるとほっとしたりしている。