最後の一文

明日は冷え込む一日になるらしいと、綾瀬幼稚園の先生が言っていた。わたしはそこの園児ではないが、午後二時の終礼が否応なく聞こえてくる。
前日の最後の一文、迷った末に付け加えた。われながら恥ずかしげもなくよく書くよと思う。サミーさんなら絶対書かないところ。そこは関西人のずうずうしさ。
しかしながら、あの一文に引っかかって、見に行こうと思ってくれる人がいないかなと、「よこしま」な気持ちがかすめてしまった。
沢口靖子藤村志保栗塚旭の三つのストーリーが見事に折り重なって、奥行きの深い出来になっている。凡百の映画作家にできることではない。こういう映画を、儲けを度外視して(という風に見えたのだけれど)上映してくれているシネマアンジェリカに拍手を贈りたい。スタンディングオベーション