「接吻」

週刊文春4月17日号で小林信彦が、小池栄子の「接吻」を取り上げている。
映画のことを書くならこう書けよ、といえる文章で、読み応えがあります。あの映画を見た人は、もれなく読んでもらいたい。ぜひ。
ところで、あのラストシーン、小池栄子は、京子の気持ちが分からないといって演じたのだそうだ。パンフレットを買わなかったので知らなかった。
共同脚本の苗字が監督と同じなので、多分、奥さんなんだろうなとは思っていた。豊川悦史の殺人シーンのディテイルは、拒絶反応が起きてしまって、監督に任せたらしい。
脚本家も、演者も、理解できない部分が残るような映画が、やはり面白いんじゃないだろうか。
あのラストシーンのリアリティーは理解を超えている。