横尾忠則の対談集

knockeye2008-04-22

今、生きる秘訣―横尾忠則対話集 (知恵の森文庫)

今、生きる秘訣―横尾忠則対話集 (知恵の森文庫)

こないだ買ってきた横尾忠則の対談集を読んだ。いくぶんかは読み飛ばした。
うさんくさそうな宗教話のところは大概読み飛ばした。
圧倒的に面白いのは、やはり、岡本太郎との対談。
他には、今西錦司島尾敏雄加藤唐九郎手塚治虫。と、書きながら、文庫の表紙をみると、ここに書いている名前以外は「他」あつかいになっている。出版する側としては、それはちょっと失礼な気がするが、まぁ、うなづける。
これが出版された1980年は、つい最近のようなきがする私だが、やはり遠い昔なのだなと思わされてしまう。生き残らない言葉と、生き続ける言葉が、やっぱりあるんだなぁと。
岡本太郎今西錦司は、その存在の大きさから、今読んでも面白いのは当然だと思うが、島尾敏雄が古びていないのが、失礼ながらちょっと意外だった。「夢日記」を読んでみたい気がする。
加藤唐九郎については、手に職がある強み。
手塚治虫は、少し古びつつある感じ。
1980年のこの時点での宗教じみた発言は、オウム事件を経験した現在から見ると、はっきりフィルタリングされる。似非科学と似非宗教が行き着く先を、その後、はっきり見たわけだから。