- 作者: 横尾忠則
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1998/04/01
- メディア: 文庫
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うさんくさそうな宗教話のところは大概読み飛ばした。
圧倒的に面白いのは、やはり、岡本太郎との対談。
他には、今西錦司、島尾敏雄、加藤唐九郎、手塚治虫。と、書きながら、文庫の表紙をみると、ここに書いている名前以外は「他」あつかいになっている。出版する側としては、それはちょっと失礼な気がするが、まぁ、うなづける。
これが出版された1980年は、つい最近のようなきがする私だが、やはり遠い昔なのだなと思わされてしまう。生き残らない言葉と、生き続ける言葉が、やっぱりあるんだなぁと。
岡本太郎と今西錦司は、その存在の大きさから、今読んでも面白いのは当然だと思うが、島尾敏雄が古びていないのが、失礼ながらちょっと意外だった。「夢日記」を読んでみたい気がする。
加藤唐九郎については、手に職がある強み。
手塚治虫は、少し古びつつある感じ。
1980年のこの時点での宗教じみた発言は、オウム事件を経験した現在から見ると、はっきりフィルタリングされる。似非科学と似非宗教が行き着く先を、その後、はっきり見たわけだから。