失われた十年に逆戻り

ガソリン税を再値上げしないと、零細の土建屋さんが困るのだそうだ。
道がなくて、地域住民が困るのかと思ったら、そういう話は政治家からもマスコミからも聞こえてこない。むしろ、やらなくてもよい工事が減って、助かっているのが実情のようだ。
自民党が勝ってもらわないと生活がたちゆかない」と、テレビでしゃべっている土建屋もいた。なんでおまえらの生活を税金で支えなきゃならないんだ。
自民党土建屋も、もはや癒着構造を隠す気さえなくしてしまっている。公然の秘密という意識さえないようだ。
もし、ガソリン税が再値上げして、暫定税率にメスが入れられないとなると、小泉改革以前の、失われた十年に逆戻りする惧れさえある。あの暗澹たる大不況のことを、みんなもう忘れてしまったらしいのである。
いらない土建屋はつぶれてもらわないと困る。要らない道路に税金が垂れ流しされ続けては困るのだ。炭鉱業者が困るからといって、石油にシフトしなかったら、一体どうなっていたか。
もちろん、頭のまともな人たちはちゃんと判断している。選挙結果がそれを裏付けている。マスコミ、政治家、官僚がそれを言わないだけだと思いたい。