- 作者: 多和田葉子,室井光広
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/04/09
- メディア: 文庫
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もちろん、読んでない本は山ほどあるのだけれど、読みたい本でなければならないわけで、どれも買ったときは読みたかったのだけれど、今、読みたいというのは、けっこうなかったりする。
現在、枕頭にあるのは、島尾敏雄、渋沢龍彦、上野千鶴子、いしかわじゅんであるが、どれもちょっとずつ気分が違うので、なんとなく勘で、多和田葉子にしたわけだけれど、これは正解だった。
日本語とドイツ語で小説を書く不思議な才女。物語がはぐらされていく感じがいい。いつのまにか、視点がくるりと反転させられる。
表題作より、併録されている他の二編の方が気に入った。
ずっと前に買っていたのだけれど、早く読めばよかった。