ゴットハルト鉄道

ゴットハルト鉄道 (講談社文芸文庫)

ゴットハルト鉄道 (講談社文芸文庫)

というわけで、けっこう早い時間に筒井康隆を読み終えてしまったので、読んでない本が何かあったかなぁと、腹にモノを入れにいくついでに、思案したわけだった。
もちろん、読んでない本は山ほどあるのだけれど、読みたい本でなければならないわけで、どれも買ったときは読みたかったのだけれど、今、読みたいというのは、けっこうなかったりする。
現在、枕頭にあるのは、島尾敏雄渋沢龍彦上野千鶴子いしかわじゅんであるが、どれもちょっとずつ気分が違うので、なんとなく勘で、多和田葉子にしたわけだけれど、これは正解だった。
日本語とドイツ語で小説を書く不思議な才女。物語がはぐらされていく感じがいい。いつのまにか、視点がくるりと反転させられる。
表題作より、併録されている他の二編の方が気に入った。
ずっと前に買っていたのだけれど、早く読めばよかった。