ハンマースホイの展覧会の図録に、彼がボナールの絵を「まったくのくず」と切って捨てていたのを知って「なんでそういうことを言うかなぁ」と苦笑いしたものだが、セザンヌの絵を観ると、ボナールの絵の欠点が分からないでもない。ボナールは色の効果に囚われすぎていて、質感と奥行きに重きをおかなかったかもしれない。ほとんど色のないハンマースホイとは確かにま逆でしょうね。
ピカソとブラックのキュービズムがセザンヌを源流としているとはよく言われることだけれど、セダンヌの「カルダンヌ」を見せてもらうとその言葉は分かりやすい。
しかし、キュービズムの中のキュービズムという作品だけは何度見ても「ナニコレ?」といいたくなる。あれに関してだけはヴラマンクのピカソ批判に賛成したくなります。
キュービズムは飽くまでも具象画だが、あそこまで解体したなら、カンディンスキー、ミロ、クレーまで突き抜けた抽象画の方が断然好きです。
かなり疲れていたらしくちゃんと鑑賞できなかったかもしれない。途中で休憩所の椅子に座って仮眠をとった。
とにかくひどく疲れていて帰ってすぐ寝た。軽く風邪ひいたかもしれない。最近、妙に暖かかったのがかえって気持ち悪かったみたい。
映画館の近くにあったクロガネモチの巨木。
美術館の前で。クリスマスムードです。