承天閣美術館

knockeye2009-08-13

運転を再開した新幹線で昨日から帰省中。
父の運転で相国寺承天閣美術館に行った。
相国寺は京都の地下鉄「烏丸今出川」駅を出るとすぐそこなので、JRで行く目論見であったが、クルマででかけようというので。
渋滞はさほどでもなかった。京都南インター手前はそれなりに混んだが、意外だったのは帰り(下り)で、ガラガラといってよかったと思う。
美術館の方は混んでいるはずがない。あそこは穴場なので訪ねてみてはいかが。必殺の中村主水がよくロケをしていた大きなお寺である。
常設されている伊藤若冲の葡萄と芭蕉は一見の価値がある。この春に集中して回った水墨画の美術展の中にも、現代の作家の葡萄があったが、くらべものにならないのは仕方ないとして、少なくともこの絵を頭の片隅において描いてほしいものである。
パリ市立プチパレ美術館で開催された「相国寺 金閣 銀閣名宝展―京都における禅と美術―」の帰国展で、出展作品のほぼ全てを展示する。
サントリー美術館で見た牧牛図は十牛図の一枚だと書いたが、私は十牛図全部はこの美術館で見たものらしい。
展示されていた書のなかに中国から来た高僧と、言葉が通じないため、漢字で筆談したやりとりが残されたものがあった。今で言えばチャットのログ。
毛筆のチャットで国際交流をしていたわけである。墨や漢字が今よりずっと身近で、しかもたぶんかっこよかったのだろうと思う。