「インフォーマント!」

ちょうど時間があったので、恵比寿ガーデンシネマで「インフォーマント!」を見た。
でだしがちょっともたつくが、だんだん面白くなってくる。
つまり、この主人公は鳩山邦夫のお仲間である。
この主人公は、最初、正義の味方で現れる。その調子にのってる感じがじつに鳩山邦夫さん的。
機を見るに敏く、その場で受けることを言う。そのうち事が大きくなって自分では収拾できなくなってしまう。小泉にたたかれ、野中に引っ張られ、最後に麻生にさえ見捨てられる。
ブッシュのイラク戦争あたりから顕著になっていることは、アメリカでも日本でも、とにかく正義が大安売りされていること。
たしかにブッシュが正義だとすれば、鳩山邦夫も正義だろうし、東京地検特捜部も正義なんだろう。ただ、残念なことにその正義の価値はとっくに大暴落していて、もはやただの紙切れにすぎない。
しかし、このことを映画で表現するのは、誰かを正義の味方に祭り上げるよりはるかにむずかしい。その笑いの幾分かは自分にも向けられることになるからだ。
そういうわけでこの映画は苦い。モヤモヤしている。でも、アメリカ国民にはかなり受けるのかもしれない。実話がモデルになってる。だって、日本に置き換えて、鳩山邦夫が主人公の映画がこのテイストだったらたぶん大爆笑だもんね。