強制捜査

パフォーマンスも同じ事を何度も繰り返していると、さすがにめっきがはがれる。お定まりの東京地検特捜部の強制捜査パフォーマンスのことだ。
今日もニュースを聞いていると、「出頭要請に応じないので強制捜査しかない云々」というアンカーマンの言葉が聞こえてきたが、そもそもこの捜査は、誰を何の容疑で捜査しているのか、それがいちばん肝心なことのはずだが、「捜査が入った」ということは伝えても、「何の容疑で」ということについて触れている報道にはまったくお目にかかれない。
有罪率99.9%という、捜査=有罪の異常な(麻生太郎にとっては常識だったらしいが)日本の司法の状況下では、強制捜査だけで、対象に社会的なダメージを与えることができる。
また、日本のマスコミはそのことを一切批判しない。それどころか万全の体制でバックアップしてくれることは今まで何度もふれてきたことだ。
日経ビジネスオンラインに、サンデープロジェクトの経緯について、郷原信郎自身が詳しく書いているのでリンクしておく。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100112/212110/
また、鈴木宗男のブログに

 夕方17時過ぎに、石川代議士の議員会館強制捜査が入ったという知らせが届く。小沢一郎先生の秘書時代のことで、小沢事務所関係の書類が石川代議士の事務所にあるはずがない。誰が考えてもわかる話だ。なぜ強制捜査する必要があるのだろうか。
 石川代議士は逃げ隠れする立場にないし、何も隠すものはないのである。単純な記載ミスでここまでやるのかと考える時、改めて権力の暴走を危惧(きぐ)するものである。
 読者の皆さんも、「狙われたら明日は我が身だ」ということを、是非とも頭に入れておいてほしい。

http://www.muneo.gr.jp/html/diary201001.html

とあった。
しかし、少し引いた目で見るとき、今回のことは東京地検特捜部の断末魔の姿なのかもしれない。
次の参院選民主党過半数を獲得すれば、東京地検特捜部は公判専従の組織に解体させられるかもしれない。本来、検察は公判専従であるべきだという説はずっとあった。
どちらにせよ、国民の支持を失った方が最後には退場することになるだろう。