HS10のちょっとした不具合

FINEPIXのHS10だが、ソフト面での不具合がいろいろ出て、ついには画像再生中にフリーズするに至った。
これは、一応メーカーに電話確認したうえで電池を抜いてシャットダウンした。それが昨日。
今日は、ダイナミックレンジが変更できなくなってしまったので、買った店に持ち込んでできれば交換してもらおうかなと思っていたのだけれど、お店の人もなかなかプロフェッショナルで、メニュー画面から「リセット」という項目を探し出して、それで直ってしまった。
(そんな項目があるんだ。フォーマットというのは今までのカメラでもあったけど。)
でもそれは「リセット」したのであって直ったのではないよね。でも、まあいいか。パソコンでいうところの「再起動」みたいなものだな。「Ctl+Alt+Del}みたいな。
FUJIFILMという会社は、しかし、えらいな。フィルム市場が事実上消滅したのに生き残っている。クルマ市場がなくなったのに生き残ってるトヨタとかそういうことだからね。
たしか、フィルム関係の特許はべらぼうに持っていたはず。それなのに、フィルムに固執せず、時代の変化に対応した。
大前研一のブログによると、パナソニックは、2011年の新規採用1390人のうち1100人を海外で採用する計画だそうだ。約8割。
上海に旗艦店を出店するユニクロ柳井正も「民族大移動」という言葉を使い、日本の社員を海外へ送り込み、海外で採用した社員を日本に受け入れてグローバル化を進める決意のようだ。
「日本だけでいいという社員はわが社には要りません」
と、テレビカメラの前で発言していた。
格差社会」だ、「市場原理主義」だと、気勢をあげていた連中は、さすがになりをひそめたようだ。「年収300万円で幸せ」といっている人間が、ビジネスの現場で役に立つとは到底思えない。言い換えればそのことばは、コストとして企業にぶら下がりつづける正社員クラブの意思表明にすぎない。
むかしラジオ英会話か何かで聞いたジョークを例に挙げて語弊を避ける。
ある男がjob interview就職の面接で、
「どんな仕事がしたいですか?(What kind of work do you want ? )」
と聞かれて
「私は職がほしいんです。仕事は要りません。(I don’t want work,but job.)」
これはいうまでもなくホントにジョークなのだけれど、「年収300万円で幸せ」おとこは、これをマジでやっている。
OECDかなんかの報告では、日本の正社員と非正社員は待遇に差がありすぎると指摘されているそうだが、以前にも書いたが、私も遅ればせながら正社員というものになって驚いたのは、職場で飲酒していたのが発覚した正社員が、不問にふされそうになったこと。私がぶちきれなかったら、あのまま不問になったのだろうし、リーマンショックがなければ、今でもまだ同じような態度で勤めていることだろう。
私の常識では、勤務中に飲酒しているのが発覚したら、解雇されても当然だと思う。ところが、実際に起こったことは、それを指摘した私がちょっと小言を言われる始末。
そのとき私は思った。いわゆる正社員クラブってこういうことなんだなと。そして、そういう正社員クラブからはずれたといって泣き言を言っているのが「格差社会」とか「市場原理主義」とかわめいている連中なんだなと。
モスクワの地下鉄の話をしたと思う。2002年、バイクでロシア横断を果たした私は、話の種に内装の豪華さで有名なモスクワ名物の地下鉄に乗った。でも、その車両は、私には、70年代の阪急電車を思い出させるものだった。
そのころまで、アメリカと世界を二分していたソ連は、崩壊してすでにない。政治が判断を誤って、歩みを止めてしまった国の惨めさに思いを馳せざるえなかった。なにしろ、わたしはそのロシア横断の過程で、ドアのないトイレで大便をするという経験もした後だった。それがつい何年か前までは世界を二分する大国の有様だ。
もしそれがお望みなら、日本もすぐにそうなることができるだろう。もともとロシアほどでかくもないのだし。