映画「Peace」

 先週、おなじくイメージフォーラムで見た「エッセンシャル・キリング」が、アタリかハズレかといわれれば、まぁハズレだったのだが、そのとき、同時上映のこの映画の予告編を見て、「お」と思った。これはアタリだった。
 想田和弘という、この監督の「選挙」という映画が私のアンテナに引っかかったことがあった。どうしようかなぁと思いつつ、なんかきなくさいといやだし、観に行かなかった。聞けば、それが第一作だったそうで、その次回作「精神」も、たしかに映画館でチラシを見かけた記憶はあるが、なんかさらにきなくさいし、「精」も「神」も感じがいやだしで、これはまったく守備範囲じゃなかった。
 でも、この「Peace」は、監督の標榜する「観察映画」の番外編だそうで、そういう肩の力の抜け方がよかったのか、わたしにはよいドキュメンタリーに思えた。シアターイメージフォーラムの前で、どうしようかなぁと迷われている方には、「Peace」をお薦めしたい。
 ところで驚いてしまうのだけれど、この映画の主人公らしきご夫婦、柏木さんは、監督の奥さんのご両親だそうだ。道理でなんか自然にカメラが回っているなと思った。
 嫁の実家でなんとなく猫の撮影していたら、いつのまにか映画になってしまった、といった感じがすごく面白かった。

http://www.peace-movie.com/index.html