野田総理、「麻生総理と目指すものは同じ」と明言するの件

 民主党の政治家は自分が何を言っているのかさえ分からなくなっているのではないか。
 以下の記事によると、岡田克也は20日の記者会見で、「消費税の増税分を社会保障財源に限定すると明言した」そうだ。
 消費税、目的税化を強調 副総理「社会保障に使途限定」  :日本経済新聞 消費税、目的税化を強調 副総理「社会保障に使途限定」  :日本経済新聞 消費税、目的税化を強調 副総理「社会保障に使途限定」  :日本経済新聞 このエントリーをはてなブックマークに追加
 そのロジックのウソについては、ネットのあちこちを読んでもらえばよいのだけれど、しかし、それ以前の問題として、じゃあ「税と社会保障の一体改革」じゃないじゃないか。
 国家財政が破綻する一方で社会保障だけが安泰、なんてことがあるわけがない。社会保障費も財政の一部であるのはいうまでもない。自分で書きながら何でこんな当たり前な事を書いてるんだろうという気になる。
 とにかくどんなむちゃくちゃな理屈でもこじつけて、是が非でも消費税だけは上げたいという、今の政権の焦りがこんなバカげた発言につながるのだろう。
 とかいうようなことをブログに書く暇もなく、25日には以下のような記事が。
野田政権の行革包括法案判明 総人件費を計画削減−北海道新聞[政治] 野田政権の行革包括法案判明 総人件費を計画削減−北海道新聞[政治] 野田政権の行革包括法案判明 総人件費を計画削減−北海道新聞[政治] このエントリーをはてなブックマークに追加
 私のとっている新聞では、「公務員給与二割削減」という大見出しになっていた。
 ところが、本文を読んでみると、

国家公務員総人件費の2割削減に向け、行政スリム化の実行計画策定を政府に義務付ける。

って、‘2割削減する’んじゃなくて、2割削減に‘向けて’の計画を、‘策定する’んじゃなくて、策定を‘政府に義務づける’のだそうで、こんなの、政権が変われば泡と消えるたぐいのことだ。
 わずか数行の文章に、抜け道、からくり、逃げ口上の満載である。
 とか、あきれている暇もなく、1月26日の高橋洋一のコラムで野田佳彦の施政方針演説を読んで唖然とした。

 1月24日の野田総理の演説は以下の通りだ。

「……『経済状況を好転させることを前提として、遅滞なく、かつ段階的に消費税を含む税制抜本改革を行うため、二〇一一年度までに必要な法制上の措置を講じます。』……これらは、私の言葉ではありません。三年前、当時の麻生総理がこの議場でなされた施政方針演説の中の言葉です。私が目指すものも、同じです。」

 つくづくテレビがなくて良かったと思う。もし、この演説をテレビで観ていたら、憤死したかもしれない。
 麻生政権と目指すものが同じなら、何のために政権交代したんだ?!
 マニフェスト違反どころの騒ぎではない。完全に愚弄している。目の前にいたら刺し殺してやりたい。