付記

 上にあげた小林信彦の文章がみつかったので、正確なところを紹介する。

 一九六二年ごろだろうか、ぼくはフランキーと話をする機会を得た。
 驚いたのは次のような言葉だった。
「『幕末太陽傳』をみなさんがホメてくれるのはありがたいんだけど、ぼくは特殊な作品を作ろうという気持で演じたんじゃないのよ。日活がアクション物一色になる前に、<フランキー物>っていうシリーズがあったでしょう。せいぜい、そのシリーズの一つという感じでやったの。深く考えなかったのが良かったのかも知れないけどさ」