谷垣自民党 大返し

knockeye2012-08-03

 谷垣自民党に反転の可能性が出て来た。というより、今をのがして再浮上の可能性があるだろうか。
 自民党公明党をのぞく野党七党の内閣不信任案の提出はほぼ確実。また、8月1日には、小泉進次郎青年局長ら7人の同党若手議員らが、3党合意を破棄して増税法案を否決することを、谷垣総裁に求めた。これを受けて、5日には(このブログの日付は3日なんだけど、書いている今は5日なの。4,5日はまた書くことがあって)、田野瀬良太郎幹事長代行が、消費増税関連法案の成立阻止のために中小野党7党が内閣不信任決議案を提出した場合、自民党も独自の不信任案提出を検討する考えを明らかにした。
 何より、自民党内部で不満がくすぶっていて、その空気が変わるとは考えにくい。しかも、官邸を取り囲むデモを見ても、いまや、野田政権は死に体である。消費税増税の賛否、原発再稼働の賛否よりも、野田政権の評価についての意見の方が合意しやすいのではないか。
 大前研一

 現在、原発再稼働の問題で国論を二分する状態になっている。再稼働させたい電力会社や政府は「福島第一原発事故を教訓にした安全対策を実施する」「だから大丈夫だ」というロジックで地域住民の理解を得たい意向のようだが、私は「ちょっと待ってくれ」と言いたい。

 現状では日本の原発をすべて止めたままにすると製造業を中心に企業の国際競争力が低下するなど大きな問題を抱えているため、福島第一原発事故を幾重にも検証し、そこから得られた教訓を一刻も早く生かして原発を再稼働する必要がある。

 しかしそれ以前に、かつて嘘八百の説明で住民を丸め込んだことを総括しなくてはならない。

 さらにいえば、どうしてそんな嘘がまかり通ってしまったのかというところまで踏み込まないと、原発の再稼働にはならないと考える。

 つまり福島第一原発事故の教訓を包み隠さず国民の前に明らかにし、責任者を処罰し、そしてまったく新しい組織と人材で国民が納得する対策を講じたことを説明しなくては再稼働はあり得ない。

と書いている。
 私個人は、日本は将来的には脱原発を目指すべきだし、日本の代替エネルギーの技術は国際競争力があると思っているので、これを推進していくべきだと思っているが、ただ、そのことと大飯原発を今日明日どうこうしろということとは切り離して考えている。つまり、いますぐ全部停めちゃわなくても・・・と思っている。だって、福島第一原発の終息すらこのさき何十年掛かるかわからないのだから、もうすこし長いスパンで考えるべきだと思っている。
 しかし、大飯原発再稼働について賛成か反対かときかれれば、即座に反対と答える。
 なぜなら、野田佳彦が嘘つきだから。
 「冷温停止状態」などという官僚の作文を、一字一句音読しているような政治家に、原発再稼働も消費税増税も、それだけでなくどんな政策も任せられるはずがない。
 私は、いま官邸を取り巻いているデモは、事実上、‘倒閣デモ’だと思っている。
 自民党執行部がそろいもそろってバカでなければ(その可能性も充分にあるが)、3党合意を破棄して、増税法案を否決すべきだ。首相が政治生命を賭けているらしいから、否決=解散でないと話がおかしい。
 ‘否決ありき’でいい。理由はどんな難癖でもいい。いちばん通りやすいのは、「消費税増税の一方で歳出削減の努力をせずバラマキ政治を再開しようとしている」という非難ではないかと思う。オリンピックのどさくさにまぎれてこっそり提出された‘日本再生戦略’のお粗末さを見れば、まさにその通りなんだし。