橋下徹 日本外国特派員協会の記者会見

knockeye2013-05-27

 橋下徹は27日、日本外国特派員協会の記者会見で、
「まず、元従軍慰安婦の方たちに、旧日本軍のなした非人道的な仕打ちについて、同じ日本人として心からお詫びします。日本人としてという以上に、人間として、そのような残虐行為をなしえたことに、心から憤りを感じます。
 ただ、わたしが申し上げたかったのは、それは、70年前、事実上軍政下で行われた戦時中の出来事であり、現在の日本ではないということです。言葉が断片的に取り上げられて誤解を与えてしまいましたが、わたしが‘必要’という言葉を口にしたのは、そのようなことを‘必要’とする発想の生まれる背景について、注意を喚起したかったためです。」
「わたしが今あえて従軍慰安婦問題を話題にしたのは、米議会における非難決議や、在韓日本大使館前に設置された従軍慰安婦像などの抗議のあり方がフェアではないと感じるからです。おそらく、これは多くの日本人が感じていることだと思います。
 わたしたち日本人が、敗戦の後、平和国家として歩んできた70年の努力は、同盟国からさえ評価されないのか、わたしたち日本という国が、第二次大戦後に東アジアにもたらしてきた安定と繁栄に対する努力は、無に等しかったのか?。とくに、ともに冷戦を戦ったきた米国の議会に、そのように一方的な断罪の決議をつきつけられたことについて、多くの日本人が失望しています。
 わたしたち維新の会は、党綱領に、戦争の放棄を定めた現日本国憲法を‘日本を孤立と軽蔑の対象に貶めた’という文言を書きました。これは、以上のようなことを念頭に置いています。」
「米国との軍事同盟において、もっとも多くの負担をお願いしているのは、沖縄のかたたちです。その沖縄の少女が在日米軍の兵士にレイプされる事件が後を絶ちません。米軍で兵士の暴走を阻止できないなら、日本には法的に認められている娯楽があるので活用したらどうかと勧めたまでです。
 この70年間、わたしたちが払ってきた平和の努力には、沖縄の方たちへの負担ももちろん大きな比重をしめています。米議会は、現在の沖縄で進行中の自国軍の事件には声を上げず、70年前の日本軍が起こした不埒な行為は声高に非難する。このことに日本の政治家としてひとこと苦言を呈したかったということです。
 しかし、すこし言葉がすぎましたことについては謝罪いたします。」
というべきだった。
 わたしのみたところでは、いちばんまずかったのは髪型だね。
 この記者会見が不首尾に終わったことで、維新の会は低迷せざるえないだろう。しかし、一方ではこれは安倍政権の暴走に対する抑止力として働いたという意味で評価しておけばよいのではないかと思う。
 思えば、今月のこのブログは、橋下徹について書き始めたのだった。
 これは以前にも書いたことだが、橋下徹の最大の矛盾は、地方分権を訴えながら、中央集権的な国家観を提唱していることだ。わたしのみるかぎり国民の評価しているのは、地方分権をおしすすめる橋下徹であって、中央集権的な橋下徹ではない。もういちど原点に立ちかえるべきではないかと思うし、大阪都構想を実現するための代償としてなら、代表辞任もよいかもしれない。
 橋下徹にとって、憲法改正は、道州制大阪都構想のためのものであったはず。従軍慰安婦とかに手を出したのは、戦術としてまずかった。