河野談話について、石原信雄の国会答弁

knockeye2014-02-25

 19日に「不寛容について」と題して、慰安婦問題について書いた。私の意見としては、奥歯にもののはさまったような河野談話は、今のままでは何を言ってるんだかよくわからないので、どういう結果になろうが、誰もが納得できる、きちんとした結論を出すためにも、管幹事長が今すすめている再検証はよいことだろうと思った。
 しかし、20日の石原信雄の国会答弁には驚いた。
「談話の基になった元慰安婦とされる女性の証言の裏付け調査は行わなかった」と証言したのだ。
 それに、その調査の対象である元慰安婦もたった16人で、それも韓国側が選んで連れてきた人たちの言い分にすぎないのに「裏付け調査は行われていない。裏付けを取ることができるような雰囲気ではなかった」というのだけれど、国を代表して謝ってるんだから、「雰囲気」で謝られても困るんです。
 去年の9月に、河野談話をめぐって、河野洋平を提訴した団体がいて、そのときは、‘それはやりすぎかな’くらいに思っていたけれど、今回の国会証言を聞いたあとでは、あの人たちが正しかったなとおもわざるえない。
 いずれにせよ、今回のこのニュースは、この問題に関心を持っている世界の人たちに、決定的なメッセージを届けただろうとおもう。
 河野談話は、もともと‘いわゆる’強制連行(というのは朝日新聞のいうような)について認めていなかった。その上に、その裏付け調査もしてなかったことが、今回、明らかになった。
 橋下徹発言以来、いろんなひとがいろんなことを言ってきたこの問題に、わたしなりにひろく耳を傾けてきたが、結局、一番正しかったのは、小林よしのりだったということになりそう。それ以外の人が言っていたことは、今にして思えば、どっちつかずだったな。ただ、間違いではなかったし、不誠実でもなかった。いずれにせよ、橋下徹が言っていたことは正しかったということになりません?。何だったの?、あのバッシング。
 むしろ、ゆるしがたいのは朝日新聞の虚偽報道だろう。慰安婦狩りをしたという元軍人のウソを、裏付け調査せずに記事にして、韓国の世論を扇動した。
 デマゴーグとデモクラシーは、ともに古代ギリシャに起源を持つ言葉だが、深く考えるとけっこうまぎらわしい。なので、デマゴーグはデモクラシーを標榜しがちなようだ。「自分たちこそ民主主義者だ。自分たちと意見が違う連中はファシストだ」といいがちなようだ。
 あ、そうだ、それから、13日に「朝日新聞慰安婦問題」という記事を書いたけれど、あのときの週刊文春の元ネタは、宮崎哲弥だったみたい。youtubeにあった。書き起こしとく。

「1993年に、盧泰愚大統領が、劇団四季浅利慶太さんと文藝春秋で対談されたときに、こういう発言をされています。
‘「従軍慰安婦問題」は、実際は、日本の言論機関の方がこの問題を提起し、我が国の国民の反日感情をたきつけ、国民を憤激させてしまいました。’
というふうに、盧泰愚大統領がはっきりとおっしゃってるんです。
 で、私は、そういう国内のメディアが作り上げたコンテキストに対する配慮もあったんだと思います。」
盧泰愚大統領がそうおっしゃってる?」
「そうです。」
「あの奴隷狩りのイメージはどこから来たかといったら、1983年に、吉田清治という人物の、『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』、この本がすべての始まりで、この本は、劇画チックに済州島で、200人の女性を奴隷狩りしてトラックで運んだという話を書いてるんですけど、これを朝日新聞も信じ込んじゃったわけです。」
「でも、それはすぐに、韓国の済州新聞という新聞の女性記者が、‘これはおかしい’といって、済州島に行って、徹底的に取材をして、まったくそんな事実はなかったと書いてるんです、直後に。」
秦郁彦さんも調査なさいました。」
「で、それを当時の朝日新聞にいた方が、若宮啓文さんという、この番組でも有名な方ですが、どういう風にいってるかというと、『新聞記者』という本が出てるんですけど、そのなかで、
朝日新聞もこれを熱心に報じた時期があった。なかには、力尽くの奴隷狩りを実際に行ったという、日本の元軍人の話を信じて、確認のとれぬまま記事にするような勇み足もあった’というふうに、‘勇み足’だったと認めている。」
「この河野談話がほんとに罪深いのは、河野談話のせいで、奴隷狩りのようなことが行われたという、誤った事実が全世界に広まってしまったということが大問題。」

 そして、これも何度も書いているけれど、もう一度書いておくと、当時の日本で、朝鮮人が差別れていたのは事実、慰安所にだまされて連れてこられて無理矢理売春させられた人がいたことも事実、ですが、そのふたつに橋を架けている「強制連行」はフィクションだということです。
 つまり、事実は、当時、日本で行われていた公娼制度に人権上の問題があったということで、そこに、戦争も日韓関係もとくに関わり合いはない。慰安婦狩りのイメージは、韓国人に深く根付いた被害者アイデンティティーが生み出したファンタジーだということです。