ユーロスペースでしかやってないんですけど、どうしたんでしょ。「GODZILLA」より「FORMA」でしょ。ゴジラのニセもので満足してる場合じゃないでしょ。
坂本あゆみ監督は、ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞。長編デビュー作がこの賞を受賞するのは史上初だそうです。
公開記念のトークイベントで、桃井かおりが
「前半の長さには意味があって、その暗闇を抜けるとたどりつけるものがある」
と語っているとおり、前半は
「あれ?これ、どこいくんだろう?」
っていう感じなんだけど、後半でいっきに加速する。
それと、ひとつ思ったのは、ネット動画に目がならされて、編集していない‘ナマ’の動画を、感覚が無理なく取り込めるようになっているんだろうということ。これは言い換えれば、今までよりずっと、作為が浮き立ちやすくなったともいえるかしれない。
いわゆる‘ベッドシーン’があるんだけれど、こんなに説得力のあるベッドシーンは観たことがない。固定カメラの位置が完璧。
監督のインタビューだと、冒頭とラストは迷ったようなんだけど、冒頭のシーンは、あった方がよかったと思う。あれがないと、違和感がなさすぎると思う。
ラストシーケンスは、すっぱりなくても成立するかも。その前がすごすぎるから。もしくは、笑うとか。私なら笑うしかないし。
関西では、梅田、京都、西宮で、来月20日から公開だそうです。鶴首してお待ちください。