さまぁ〜ずXさまぁ〜ず、礫川浮世絵美術館展

knockeye2015-10-19

 地デジ化でテレビをやめて、さまぁ〜ずさまぁ〜ずが観られなくなったことだけは残念に思ってたんだけど、GYAOで見られるつうことに、最近、やっと気がついた。
 ということで、10月15日のさまぁ〜ずさまぁ〜ずのこと、気がついた人も多いかと思いますが、カメラが異常なほど観客席を抜くのよ。何かっていうと、グレーのニットを着た女の子がいるわけ。GYAOで確認してみて。何回振るんだっていうくらい、カメラ振ってるから。あれはカメラマンなの?、スイッチャーなの?、ディレクターなの?、誰の仕業か知らないけど、いくらなんでも抜きすぎ。
 なんなら、後半出てきたつぶやきシローより、その子の映ってる時間が長いから。クレジットに名前をのせなきゃ失礼なくらい。
 というより、さまぁ〜ずに失礼なんだけど、さまぁ〜ずさまぁ〜ずをも凌ぐ、キラーコンテンツなんでしょうかね、ニットX巨乳は。
 てなことを考えてたら、“「GUのゆるニットはモテる」は本当か?試してみたらすごかった”っていう記事が「WOMAN INSIGHT」に出てて笑った。そういえば、昨日、原宿を歩いてたら、ケーブルニットのチュニックを着たすっごいかわいい女の子がいたわ。あれは、ファッションというより、飛び道具に近いね。
 原宿にいたのは、太田記念美術館に行ったからなんだけど、表参道の外国人比率はこの10年で相当高くなったと思う。太田記念美術館は、最近、ピンとくる展覧会がなくて久しぶりだったので、入り口で靴を脱ぐシステムをやめたのを知らなくて戸惑った。外人さんが増えたからだと思う。建物が和風建築で、上がり框でもあれば、雰囲気出るだろうけど、普通のビルで靴脱ぐのは面倒なだけだし、それはそれでよかったのではなかろうか。
 久しぶりの太田記念美術館は、礫川美術館のコレクション展。あそこの館長が亡くなったのは、2013年だったそうで、つい最近だったように思っていたけど、もう二年近くたっている。土屋光逸のコレクションに力を入れていたけど、今は閉めてしまっているそうだ。
 菊川英山の二枚続きの美人画がいちばん印象的だった。喜多川歌麿の没後、いわば「歌麿ロス」を埋めたのが菊川英山だったそうだ。でも、晩年は、弟子の渓斎英泉とか、歌川国貞なんかに人気を奪われた。
 わかる気もする。菊川英山の女は、かわいい子だけど、ただ突っ立ってるだけっていう感じもする。それに較べると、渓斎英泉の描く女は、ちょっとワルそう。特に目つきが。あの目は、実は、描けそうで描けないんじゃないかな。けして写実的ではないのだし。
 歌川国貞は、河治和香の『国芳一門浮世絵草子』で、敵役だったせいで、あれはフィクションなんだけど、バカなんでしょうね、なんかよくない感情を持ってしまう。だけど、本当のことを言うと、問題は、国貞の描く猫なんだ。国芳の猫好きは有名だけど、鈴木春信の猫も、歌川広重の猫もかわいいのに、国貞の猫は、なんか、目が死んでる。
 そんなこんなで、なんかイマイチな印象だった歌川国貞なんだけれど、いま、永青文庫で開かれている「春画展」を観て、まあ、そういうことか、みたいな、納得はした。オトナというのか、その辺の絵師じゃないんすよ、おれは。みたいな、一緒にしないでくれる?オーラを出しまくってる感じ。
 国貞は、三代豊国と呼ばれることがあるが、本人は「二世豊国」を名乗った。しかし、二世豊国は、その前に、豊国の養子の豊重が継いでいたので、国貞を二世と呼んでしまうと、どうにもややこしいつうことで、今は、三代豊国と通称している。
 なぜ二世が二人いるのかについては、どうも、初代豊国の、本妻とお妾の喧嘩らしいね。当時、江戸っ子は、
「歌川をうたがはしくも名のり得て、二世の豊国にせのとよくに」
なんつな狂歌を詠んで面白がったそうな。
 しかし、そういうところにこだわってしまうところがナンダカネ。今だと、オリンピックのエンブレムとか、デザインするタイプの人かなという気がする。
 こう書いちゃうと、やっぱ、あんまり好きじゃないていうことになるか。ただ、顧みるに、そういう自分は子どもなのかなぁと思うわけ。うまく立ち回って生きて悪いわけじゃない。豊国門下では、実力第一と目されていた画力はホンモノなんだしね。
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/H271011-koishikawa.html