「彼女がその名を知らない鳥たち」

knockeye2017-11-11

 沼田まほかるが原作を書いた「ユリゴコロ」は、吉高由里子佐津川愛美が良かった。七十年代の風俗も丁寧だったし、ちょっと無理なところはありながらも、無理を承知で楽しませるサービス精神が感じられてなかなかよかったので、原作者が同じ「彼女がその名を知らない鳥たち」も観てみたわけだったが、結論から言うと、個人的には楽しめなかった。
 その原因ははっきりしていて、サスペンスがないから。ゲスはゲス、いい人はいい人、バカはバカつうだけの話を観て面白いものだろうか。「でしょうね」っていうだけだった。
 竹野内豊松坂桃李のゲスぶりは笑えたけど、それだけのために観ることもないんじゃないかと思う。