ミロコマチコ いきものたちの音がきこえる

オレときいろ

オレときいろ

 世田谷文学館で「ミロコマチコ いきものたちの音がきこえる」。

 去年のはじめ、千葉市美術館で「ブラティスラヴァ世界絵本原画展  絵本の50年 これまでとこれから」てふ展覧会を観たなかで、印象に残った絵本のひとつがミロコマチコの『オレときいろ』だった。2015年の「金のりんご賞」を受賞している。今回の展覧会でも原画が展示されているが、これは素晴らしいと思う。「きいろ」に限定したことで、わたしみたいな保守的な人間にもわかりやすく見えるわけだろう。
 ほぼ日刊イトイ新聞のインタビューで
「頭の中のイメージを早く出したいんです。
わたしの場合、
こういうライブ感をもっているものが、
自分が気に入る絵になるんです。
じっくり構図を考えるよりも、
気持ちのまま、パッと思いうかんだ色とかを
ワーッと出していったほうが、
結果、満足いく絵になる。
だから描くとき、
ちょっとあせった気持ちになることがあります。」
と、驚くべきことを言っています。
 このインタビューは超面白い。
「ミロコマチコ」は、いつ出てくる?
 結局のところ、何もないところから何かが出てくるってことにワクワクしませんか?。私はそう思うんですけどね。さっきまで何もなかったところに、気が付いたら何かがあるってことですよ。そんなに何度もあることじゃないのかもしれないし、それができる作家も多くないのかもしれないですけど。でも、そういうことはあると思います。