東京モーターサイクルショーに行ってきました。寒くて雨が降っててまいった。
私が個人的に大きなバイクに嗜好が向かないせいもあるかしらないが、今年はホンダのクロスカブが目立っていた。
これは本家本元のホンダが出しているくまモン仕様のクロスカブ。
意外にしっくりくる。
そして、こちらはダートフリークがカスタムした、オフっぽい、スクランブラースタイルのクロスカブ。
そしてこちらはKIJIMA仕上げ。
しかし、KIJIMAでいちばんうけてたのは
この、ハーレー風にカスタムしたモンキーでした。
ちなみに、同じくモンキーではSAKUMA ENGINEERINGの
も受けてました。外人のおばさんがきゃっきゃっ笑ってました。
話をクロスカブに戻すとDAYTONAの
このクロスカブも注目を集めてました。
こうやって見ていくと、クロスカブが人気ということもいえるけれど、というよりも、ソロ・キャンプとバイクの親和性っていう部分に注目が集まっているのかも。去年、おととし、あたりから、カワサキからはVERSYS250、スズキからは、さっきのDAYTONAのブースにも展示されていたV-strom250など、パニエやトップケースがメーカーから用意されていて、バイクからAC電源が取り出せるという、ようするに、峠をガンガン攻めるとかサーキットでタイムを競うとかの楽しみ方ではなくて、自由な旅の道具としてのバイクの使い方に、メーカーもユーザーもシフトしてきているってことなのかもしれない。
ランブレッタっていう、イタリアでかつてVESPAと人気を二分したというスクーターのメーカーがついおととし、創業家のイノチェンティ社によって、なんと45年ぶりに復活した。そこの展示ブースも
こんなぐあいにアウトドアな味付けになっていた。
ヤマハはずっと前のモーターサイクルショーに「稜駆」という、この流れに先鞭をつけるバイクを発表していたのだけれど、残念ながら市販はされなかった。ヤマハは前二輪、後一輪のトライクに社運をかけているらしく、昨年のNIKENに続けて、今年はNIKEN GTを出展していた。
たしかに、バイクをあやつる楽しみと事故って死なない安定性を両立しようという使命感には敬意を表したい。でも、バイク事故防止の答えとして、これが最終回答なのかと言えばちがうとおもう。三輪には三輪の乗り味があるので、二輪の安定感という意味では、むしろ、ホンダがアシモの技術を応用して作った、「Riding Assist」とかヤマハでいえば「MOTOROiD」など、ジャイロセンサーの技術を使った、倒れない二輪の技術から逃げるべきではないのだろう。今は、二輪王国の日本だが、こういう技術がひとつ実現されると、あっというまに市場が席巻される、今はそういう時代なので、トライクでバイクの乗り味を味わおうという発想は、わたしには折衷的にすぎるとおもわれる。
その意味では、モンキーのサイドカーを展示していたSAKUMA ENGINEERINGが
トリシティをトライク化して展示していたのがむしろ説得力があった。誰もが「四輪じゃん!」と突っ込んでいたが。この方がデザインとして説得力がある。前二輪、後一輪の乗り物としては、BMWイセッタとメッサーシュミットという洗練されたデザインの先駆者があるので、デザインとしてここを超えていかない限り、これが受け入れられるかどうか微妙だと思う。技術としてスゴイだけじゃなくそれをデザインする意識がまだ必要だと見えてしまう。
そのせいかどうかしらないが、ヤマハの今年のトリイティー155は、大きなトップケースを参考出品するなど、ややアウトドア寄りに振っていた。
ただ、ヤマハにはセローというツーリングバイクの傑作が健在だし、それにほかのメーカーと違ってY’sギアがあって、そこでツーリングギアを販売しているので、アウトドア関連で後れを取っているというわけではない。ただ、その提案がモーターサイクルショーでは目立たないというだけなのである。
現に、ヤマハのブースにはモンベルのギアと一緒に自転車も展示されていた。
前二輪のトライクといえば、ことしはADIVAが展示していなかったのは残念。あのルーフと大きな収納をそなえたトライクは魅力的だと思っている。ただ、価格がやや高いのでヒットしたとまでは言えないみたい。でも、価格を抜きにして比較すると、トリシティよりADIVAに分があるという気がします。
VESPAとKYMCOは電動スクーターを展示していました。
しかしながら、わたくしが今回こころひかれた電動スクーターは
参考出品だそうですが、オシャレ。
ただ、これは、ヨーロッパでいう、いわゆる「モペッド」というペダルでもこげるタイプになっていないけど、大丈夫か知らむという気持ち。あのエンジンみたく見えるところが大容量のバッテリーらしく見えるから大丈夫か。