新型コロナウィルスの着地点は

週刊文春 2020年 3/5 号 [雑誌]

週刊文春 2020年 3/5 号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/02/27
  • メディア: 雑誌

 週刊文春福岡伸一阿川佐和子が新型コロナについて対談していた。新型コロナではなくとも、コロナウィルスはその辺にうようよいるのだそうだ。新型は未知であるわけだから警戒は必要だが、そもそもなぜこんなに蔓延するかといえば、潜伏期間が長い上に発症しても大した自覚症状がないからじゃないか。大した症状にならないから感染者が世界中に広がる。日本でも感染者は北海道から沖縄にまで広がっている。エボラ出血熱なんかだと感染した2人に1人が死亡するので、かえって感染は広がらない。
 亡くなった方はほとんどご高齢で、高齢者は免疫システムが弱ってるので新型コロナでなくとも、「サイトカイン・ストーム」という免疫の暴走がおこりやすい。
 ちなみに、正月には餅をのどに詰まらせる人がいるが、毎年、正月だけで1300人くらいの人が「不慮の窒息」で亡くなっている。このなかの何パーセントがもちをのどに詰まらせたのかわからないが、ほかの月にくらべると、正月は200人以上多くの人がの「不慮の窒息」で亡くなっている。いずれにせよ、今回の新型コロナよりははるかに多そう。餅の方が新型コロナより怖いのかも。
 検査で検出が難しいのも、従来の風邪(旧型コロナ)と大差ないからで、PCR検査という精度の高い検査法でないとみつからない。精度の高い検査のおかげで、感染しても何の症状も出ていない人まで感染者としてカウントされてしまう。でも、もう北海道から沖縄まで感染者が確認されている、つまり、全国に感染者が広がっている状況と、現実の被害状況を考えると、インフルエンザほども大したことないんじゃないかと、私は思ってしまう。ちなみに今シーズンのインフルエンザのアメリカでの死者数(感染者じゃないよ)は10000人を超えている。
 マスクに関しても、花粉症の人は、マスクでは花粉さえシャットアウトできないと知っているはず。花粉がドッジボールほどとすると、ウィルスはゴマ粒にも満たない小ささなのだそうだ。マスクでウィルスの侵入をふさげるはずもない。空気感染はしないらしいので、従来の風邪以上の過剰反応は不要ではないかと思う。
 むしろ、新型コロナウィルスがあぶり出した、安倍政権の無能ぶりの方が、新型コロナウィルスよりさらにおそろしい。
 いままで安倍政権は危機管理に強いと言われていたそうである。誰が言ったか知らないが。それがこの新型コロナ対策の拙劣ぶりでメッキがはがれた。加えて、消費税の増税GDPが6.3%も下落した。

biz-journal.jp

 つまり、経済と防衛という実利の部分で目をつぶっていた安倍政権支持者が不支持に回り始めた可能性がある。どうせ、もうすぐ退陣しなければならないのは目に見えているのだし。
 それと、「桜を見る会」の問題からは、問題の中身云々よりも、野党の追及のしかたが「なかなかいいゲーム」になってきている。いわゆる「民主党の悪夢」がようやくかき消されつつあるといえるのかもしれない。

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