くじ引き民主主義

 くじ引き民主主義について東浩紀YouTubeで話していた。政治家を選ぶ制度としての選挙が行き詰まっているのは誰の目にも明らかなのに、日本人はいつまでも古い制度を変えられない。フランスではくじ引き民主主義がとっくに実用段階に入っている。日本人は本質的に怠慢なんだと思う。自律的というか、自己発生的な文明の持ち合わせがない、とは言いたくないのだけれども、中国や西洋の文明を第一義としてやってきたので、独力で文明を切り開いていく勇気がない。
 ソクラテスが「悪法も法なり」というと自律的な法治社会に対する知識人の覚悟を示している気がするが、日本人がその口真似をすると、法律は自分たちでは変えられない、お上には逆らえないというニュアンスにしかならない。
 選挙の結果、世襲議員が増殖するだけなら、戦国時代の殺し合いの方がまだ理にかなっていることになる。
 くじ引き民主主義はずいぶん前から話題になっているし、先進国では取り入れられている例も多いわけだが、日本の政治家はそれを俎上にのせることすらしない。日本の政治が既得権益化しているよい証拠だろう。


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