帝銀事件 74年目の真相

 ラジオばかり聴いている中毒状態みたいな一時期もあったが、いつのまにか番組がしぼられてきて、熱心に聴くのは、伊集院光バナナマン、オードリーくらいか。おぎやはぎは、ますださんが亡くなったのがショックで聞けなくなってしまった。木曜日はナインティナインマヂカルラブリーとラジオデーだったんだが。
 で、お正月に伊集院光を聞いていたら、NHKのドキュメンタリーで帝銀事件を扱ったのを紹介していた。伊集院さんのは、チラッとそういうのが混じるのがよいのだ。

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 帝銀事件を知らない人はwikiでも参照してもらえばよい。その後、日本警察が量産する冤罪事件のひとつである。
 今回発見された映像で、平沢貞通氏がそもそも犯行の場面を再現できていないことがわかる。それよりも、当時の捜査メモによると、警察は、犯人が残した名刺から、別の有力な容疑者を特定していたこともわかった。
 犯行に使用された毒物すら実は特定できていなかったと聞いて、あいかわらずの杜撰さに呆れるけれど、くだんの名刺からたどり着いた容疑者が731部隊のひとりであって、事件に使われた毒物はそこで開発されたものらしいとまで推定されていたのは驚きだった。
 731部隊について知らない人はwikiでも参照して貰えばよい。731部隊帝銀事件がつながっていたとは。
 帝銀事件の当時は731部隊の実態について知られていなかった。戦後、731部隊生物兵器を米ソで奪い合った結果、戦争犯罪者である彼らは裁判にかけられることもなく生き延びた。
 毒物の一部は、終戦の混乱で万が一の自害用に末端の兵士の手に渡っていた。当時の捜査で帝銀事件の毒物は、それだと考えられていたが、731部隊の実態を公表したくない占領軍が捜査にストップをかけた。それで迷宮入りになっていれば日本警察もバカにされなかっただろうが、ちゃんと冤罪をでっちあげるところが日本警察が日本警察である所以。
 しかし、まだ当時の日本が米軍支配下にあったからこそ、こういう資料が発表されるのだろう。現代日本の官僚組織は、資料を作らず、残さず、っていう態度なので、官僚組織は終戦のころよりさらに劣化しているといえるだろう。
 ところで、今回の映像の中に、米軍将校相手にやにさがっている服部卓四郎の映像が出てきた。またこいつかって感じ。とにかく、戦争犯罪の話題になると必ず顔を出すという印象。
 この辺の闇がスルーされたまま現在に連続している感じは実に気持ち悪い。戦犯がなぜか裁かれずにぬくぬくと生きている感じは、安倍晋三までつながるわけで、安倍晋三暗殺は、日本社会の自浄作用としては、歴史的な視点から鳥瞰すれば、ごくごく当然だろうと思う。