勉強になる。
東野幸治のホンモノラジオで、これについて話してたところによると「この監督、アホちゃうか?」だった。
私としてもほぼ同意見。ちなみに、佐久間宣行のオールナイト日本0に東野幸治がゲスト出演してた時に『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』について語り合ってたことには「最初の30分が」って話で、そこんとこは全く同感。
つうわけで、つまり何が言いたいかというと、週に2本は映画を観る習慣が身につくと『サブスタンス』みたいな映画は「何じゃこりゃ」ってことになってしまう。
そうだ。流れで思い出したけど、町山智浩も「コメディです」と笑ってた。良くも悪くも。
特に、デニス・クエイドの演じるTVプロデューサーの役名が「ハーベイ」だから。当然ながら、ハーベイ・ワインシュタインがモデルだとわかるわけで。
となると、『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』、『スキャンダル』っていう、#metooの連なりの先にこの映画を位置付けてしまうわけで。
そういう見方をしちゃうと、赤穂浪士の討ち入りが「忠臣蔵」になり、やがて「四谷怪談」になった流れを思い起こしてしまう。
『八犬伝』の役所広司演じる曲亭馬琴が鶴屋南北(立川談春)に感じた反発みたいなものを覚えてしまう。『ゴジラ』がミニラになり、GODZILLAになるような虚無感はある。
鑑賞の文脈で「アホちゃうか」って感想を共有することになる人は多いかもしれない。
とは言え、#metooの文脈なんかよりホラーの文脈の方がはるかに長いんだっていう主張はごもっとも。
気色悪いけど、気色悪さの伝統に基づいているのはよくわかる。間違いなく眠たくはならない。
なので、一観客として、金と時間を返してくれという訴状は受理されないと思う。
「最後、ヒトデじゃねえか!」と突っ込んだ時点で敗訴。
しかし、これだけ女の裸が出てるのにこんなにエロくないって何なんだろうとつぶやくくらいは許されるか。