太陽

昨日は書きかけて眠ってしまった。昨日といってもじつのところ今朝なのだけれど。
目覚めて横浜に映画を観にいった。イッセー尾形昭和天皇を演じた『太陽』。日本人が誰も触れられないでいるうちにロシア人が映画にしてしまった。という思いで見始めたが、見ているうちに考えが変わった。このテーマには日本人は永遠に手を出さないだろう。見ている自分の中で映画とは別のストーリーが先走るのを感じたからだ。
よい映画だったが、それは主にイッセー尾形の力量による。脚本は歴史映画のそれとは違う。たぶんこのロシア人監督は、20世紀であるにもかかわらず、神とまつられて国家の頂点にあった人間のあり方に興味があったようだ。その点では練られた脚本だと思う。史実や事実はほぼ無視している。し、そのことが観客に伝わるつくりだ。昭和天皇というテーマとがっぷり組み合うつもりはなかったようだ。昭和天皇の映画を観にいくつもりだったが、帰りにあったのはイッセー尾形を堪能した充実感だった。
桃井かおり佐野史郎という役者のセレクトもしぶい。
本当に昭和天皇というテーマと真正面から取り組んだ場合、どのような映画が可能だろうか?大河ドラマみたいにべたにいってほしくはない。今回、わたしとしては『ザ・ホワイトハウス』みたいなのを期待していた。あるいは、昭和20年の8月15日を『24』みたいに描くという手もある。マッカーサー昭和天皇の二人しか登場しない対話劇みたいにするのも面白い。
この映画が刺激になってそんなのが実現するかもしれない。
帰りに、横浜のビックカメラによってコードレスのサラウンドヘッドホンを物色した。内心買えつもりだったソニーのが視聴してみると、案外しっくりこないので迷ってしまった。オンキョーのヤツはサンプル品が調子悪くて試聴できなかったし、今回は買わずに帰ってきた。
ついでにデジカメも見てきた。新聞に書いていたけれど、コニカミノルタを吸収してソニーが大きくシェアを伸ばした。その分キヤノンが減らしている。ニコン派は買い換えないみたい。現にキヤノンユーザーであったわたしはソニーのαに興味津々である。キヤノンは機能満載、至れり尽くせりで良いのだけれど、突出した特長がない場合が多い。そんな言葉があるかどうか知らないが「提案力」にとぼしい。コニカミノルタを手に入れたソニーに今期待しているのはプラスアルファの遊び心だ。