2022-01-01から1年間の記事一覧

今さらM-1のヨネダ2000

2022年M-1のヨネダ2000を見ていてメンバメイを思い出した。ってことを書こうとして、一応検索してみたら、能町みね子が何かTweetしていた。 メンバメイってのはじつは略称で、正式にはメンバメイコボルスミ11という女性コンビで、当時、ダウンタウンと人気を…

『MEN 同じ顔の男たち』ネタバレ

『MEN 同じ顔の男たち』 アレックス・ガーランド監督って人は独特の世界観で、監督デビュー作の『エクス・マキナ』は優品だった。アリシア・ヴィキャンダルもあれが一番印象的だったのではないか。というのは、本当に作り物みたいに綺麗なので。『トゥームレ…

サントリー美術館

サントリー美術館で嫌な思いをしたので書くのだ。こういうのはあまり書がないけど、嫌なことってのは単純に書きやすい。しばらく書いてなかったのでこういうので始めるのもどうかと思うがちょっとショックだったので書いておくことにした。どうせ大して読ん…

『THE FIRST SLAM DUNK』

マヂカルラブリーのふたりがラジオで絶賛していたので観に行った。 昔、井上雄彦がテレビに出ていて、スラムダンクを描き始めた頃のことを語っていた。それまでくすぶっていたらしいのだが、「自分はまだバスケを描いていない」という、まだバスケを描いてい…

『ある男』ややネタバレ。

個人的な石川慶監督経験は最悪。『蜜蜂と遠雷』『アーク』と2作品観ているけれど、『蜜蜂と遠雷』は先に恩田陸の原作を読んでいたので、原作との落差がひどすぎた。これはまあ原作ファンあるあるだろうから仕方ないとはいえ、映画化不可能と言われている大ベ…

将軍家の襖絵 根津美術館

根津美術館の庭は、知らない人もめずらしくないのかもしれない。ふだん美術館に行く人でないと、表参道にあんな庭があるとは誰も思わないのではないか。 ただ、紅葉のピークを見極めるのが難しい気がする。今回も少しピークを過ぎていた。根津美術館の昔を知…

加藤泉 寄生するプラモデル

加藤泉と泉太郎は現代美術の両泉と呼ばれている(知らんけど)。 ワタリウム美術館は、いつ以来か調べてみたら、フィリップ・パレーノが最後みたい。氷がとけてるやつ。コロナ禍には訪ねなかったみたい。 「寄生するプラモデル」は 「parasitic plastic mode…

『土を喰らう十二ヵ月』 ネタバレあり

『土を喰らう十二ヵ月』を撮った中江裕司監督って人は変わりものみたいだ。水上勉のエッセイを映画にすること自体が、少しはユニークだが、それをさらに沢田研二主演。原作を読むと、その当時の水上勉は現在の沢田研二よりひと回り若い。だと、役所広司とか…

匿名の小市民として

映画『ハンナ・アーレント』はハンナの講義を聴き終えた友人が近寄ってきて、彼女を裏切り者と罵倒するシーンで終わったと思うが、そのシーンが印象的すぎてそう記憶しているだけかもしれない。 ホロコーストの責任者であったナチの要人たちが、「フツーの小…

『PIG/ピッグ』

奇しくも『ザ・メニュー』に続いて「伝説のシェフ」の物語。この映画はマイケル・サルノスキという人の長編映画監督デビュー作だそうだ。 同じニコラス・ケイジ主演でも園子温のハリウッドデビュー作『プリズナー・オブ・ゴーストランド』の悲惨さと比べると…

『ザ・メニュー』!!(勢いあまってネタバレかも)

昨日は早起きしたので箱根に出かけたのだけれど、そんなことより『ザ・メニュー』。ぶっ飛んでしまって、観終わった瞬間に誰かに話さずにいられない。 遅い回だったので入りは良くなかったが、スクリーンを出るや否や、前を歩いてた女の子2人が「最後のあの…

『やがて海へと届く』ネタバレ

昔は、観た映画、行った展覧会、備忘録のように書き留めていたが、最近は観たけど書き忘れるものも増えてきた。 『すずめの戸締まり』を観て思い出したのは、浜辺美波と岸井ゆきのの『やがて海へと届く』。6月に観たんだけれども、あれも東日本大震災を扱っ…

『オルガの翼』『すずめの戸締まり』

『オルガの翼』は、今の戦争につながるユーロ・マイダン革命の頃のウクライナを舞台にしている。2013年11月ウクライナ政府がEUとの連合協定交渉を停止した事に抗議する数十万の市民たちが広場に集まりはじめた。これに対してヤヌコーヴイッチ大統領は集会の…

岡本太郎展

岡本太郎という人は画家であり、造形作家であり、写真家であり、文章家でもあった。先月、東京都美術館で岡本太郎展を観た。12月28日までやってる。 太陽の塔のイメージのせいかもしれないが、岡本太郎は画家であるよりも造形作家の印象が鮮烈。 たとえばこ…

『花様年華』

ウォン・カーウァイの4Kレストアの『花様年華』を観た。 「キサス、キサス、キサス」を唄っているのはナット・キング・コールだそう。 セクシー、完璧、カメラアングルだけで全てを語る。結局、何も起こらないのがこんなにセクシーとは。 www.youtube.com廊…

大竹伸朗展

竹橋の東京国立近代美術館で「大竹伸朗展」が始まった。2006年に東京都現代美術館であった「大竹伸朗 全景」を見逃したのが悔いに残っているので、今回は早々に出かけた。 入口でいきなり「宇和島駅」のサインが迎えてくれた。 これだけで、東京国立近代美術…

『窓辺にて』ややネタバレ

つかこうへいが、ダスティン・ホフマン主演の『卒業』のラストについて、結婚式の教会から花嫁を奪われる花婿の気持ちにならずにいられない、みたいなことを書いていた。ダスティン・ホフマンの行為は今ならもちろん大炎上案件だろう。つかこうへいの定番ネ…

東京国立博物館創立150年記念 特別展 「国宝 東京国立博物館のすべて」

トーハクの国宝展、チケットがとりづらいので平日の午後になった。 「東京国立博物館のすべて」ではあるけど、それはタイトルであって、国宝を全部見られるはずもなかった。そりゃそうだ。例えば、尾形光琳の風神雷神図はあったが、その裏面の酒井抱一の夏秋…

ヤマザキマリの世界 展

山下達郎の肖像 この絵を観たくてヤマザキマリ展に出かけた。『SOFTLY』のジャケットに使われているこの絵は、山下達郎のポートレートとして、写真も含めて格段によいと思う。山下達郎さんの顔は世に言うイケメンの基準とは外れるのだけれど、これはヴェネツ…

ウクライナ戦争とイランのデモ

イランとの核合意は、オバマの数少ない外交成果の一つだったのに、トランプが勝手に降りてしまった。イランのドローンがロシアに提供されている今の事態にそれが繋がってないとは言えない。 しかし、逆に言えば、アメリカがイランとの関係で手厚い対策をとれ…

 ロシアがウクライナの発電所を

ロシアがウクライナの発電所を狙い撃ちし始めた。非戦闘員しかいない、戦場でない場所を砲撃することは、非難されるだろう。 クリミアの橋が落とされたことに対する報復を理由にしている。それが通るかというと、確かに「対テロ戦争」は、子ブッシュが言い出…

『暴力をめぐる対話』『PLAN75』

この週末に『暴力をめぐる対話』と『PLAN 75』を観た。 『暴力をめぐる対話』は、フランスで続いている「黄色いベスト(gilets jaunes)」のデモの現場で撮られたスマホの映像を観ながら、いろんな人が対話するドキュメンタリーで、フランスでは、コロナ禍の…

『スワンソング』ネタバレあり

映画『スワンソング』は監督のトッド・スティーブンスにとって、自伝的な「オハイオ三部作」の掉尾を飾る作品だそうである。聞きなれないサンダスキーという町は実在するし、主人公のパット・ピッツェンバーガーというゲイの老美容師も実在した。 ところが、…

『ブライアン・ウィルソン 約束の旅路』

先日、『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』を観た余韻もあって、『ブライアン・ウィルソン 約束の旅路』を観た。 ブライアン・ウィルソンについては、ポール・ダノとジョン・キューザックがそれぞれ老若の彼を演じた『ラヴ&マーシー』という映画…

THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦 茅ヶ崎市美術館

新版画のコレクションと言えば、この辺では横浜美術館と町田の国際版画美術館である。茅ヶ崎市美術館のこの展覧会は、改装中の横浜美術館のコレクションを借りているのかと思ったら、そうではなくて、一点を除いてすべて株式会社渡邊木版美術画舗の所蔵だそ…

元二世信者、外国特派員協会で会見

統一教会の卑劣さがよくわかる件。 記者会見で堂々とこれ(記者会見の途中に「このインタビュイーの女性は精神異常です」と連絡してくるとは)をやるのは、これを卑劣だと捉える感覚がないって事で、そういうのとはかかわりになりたくないのはもちろんだが、…

『川っぺりムコリッタ』

荻上 直子監督といえば『かもめ食堂』と『めがね』でカルト的なファンを獲得した、作家性の強い映画を思い浮かべる。今回のポスターにも「荻上直子「かもめ食堂」」とクレジットされている。 『かもめ食堂』、『めがね』に『プール』を加えて三部作と一般に…

『渇きと偽り』

オーストラリアの映画で、知ってる役者さんは一人もいないんだけど、そのせいで、フラットな視点で見られて、推理ドラマとしてはそのメリットがある。 それに、オーストラリアの片田舎っていう、実際はどうか知らないんだけど、確かに、西部劇的な、開拓時代…

revolution+1

『revolution+1』がまだ未完成の状態で一旦公開されたについての興味深い動画ふたつ。www.youtube.comwww.youtube.com

『さかなのこ』ネタバレかも?

のんは29歳だそうだ。この映画では男子用の学生服、いわゆる学ランを着てさかなクンを演じている。のんがさかなクンを演じると聞いて、主人公を女性にしたんだなと思い込んでいたけど違った。これはすごいキャスティング。別に、男っぽくふるまおうとすらし…