2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『市場と権力』

『市場と権力』という本が出てるのは、週刊現代の書評で知っていた。竹中平蔵の、ぶっちゃけていえば、身上調書みたいなもので、このときの書評に「竹中平蔵がなぜ改革に熱心なのかよくわかった」みたいなことが書いていて、ウゲッ、て、ひさしぶりにかなり…

モローとルオー

ギュスターヴ・カイユボットの遺贈した印象派のコレクションが、すったもんだの末に、リュクサンブール美術館に展示されたのが1897年だそうだが、ギュスターヴ・モローが72歳で亡くなったのはその翌年で、モローの遺言は、彼の作品を、邸宅ごと美術館…

カイユボット展

ブリジストン美術館でカイユボット展が開催中、12月29日まで。 カイユボットの自画像はこんな感じですが、オトコマエ。 ゲイリー・オールドマンに似てます。 しかも、おうちは、とりあえずお金のことは考えないでいられるくらいのお金持ちで、弟さんのマ…

オープンな才能、クローズな才能

「笑っていいとも!」が終わる。といってもこれといった感慨もないけれど、アメリカのQE2もうらやむ、あざやかな出口戦略。清水ミチコが言ってたそうだが、引退を宣言できるタレントは、ごくひとにぎりのめぐまれたひとたちだけで、大概のタレントはいつ…

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/04/12メディア: ハードカバー クリック: 3,074回この商品を含むブログ (334件) を見る 村上春樹ひさしぶりか、でもないか、こないだ、小澤征爾との対談を読ん…

「R100」

何かと話題の「R100」を観てきた。 奇しくも、ことしの4月に、レオス・カラックスの「ホーリー・モーターズ」という映画を観ている間ずっと、松本人志のことが思い出されてならなかった。松本人志ならもっとうまくやれるのに、と思って。 ・・・つまり…

「凶悪」

「凶悪」を観た。レイトショーで。レイトショーでしかやってなかったので。ほんとは連休中に観るつもりだったのだけれど、休日のレイトショーはつらいわけ。というのは、昼間にあちこち出歩いた後、その上さらにレイトショーは、体力の限界。それをいうと、…

昨日の付け足し

昨日、書いた後で自分のブログを検索してみたら、‘手をつないで走る徒競走’について書いたのは、2010年だった。そんなにむかしでもなかった。 先日、国際教養大学の中嶋嶺雄と村上龍の対談を聞き書きした(「やっぱり教育は立て直さなきゃと思う」)。 そ…

飼い犬かよ

クーリエ・ジャポンにあった‘「競争」も「平等」も大嫌いな不思議な日本人’という記事はショックだった。 そもそも、日本は格差が小さいのか大きいのかというと、発展途上国にくらべれば、格段に格差が小さいのは当然としても、まず、ジニ係数でいえば先進国…

『百年の孤独』『命毛』『ぼくがいま、死について思うこと』

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)作者: ガブリエルガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,鼓直出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/12/01メディア: 単行本購入: 25人 クリック: 269回この商品を含むブログ (278件) を見る国芳一門浮世絵草紙 5 …

Twitterのお話

村上隆がTwitterでえらく‘ディすられ’ている、について、いまから書いてみようとしているのだけれど、ただ、大前提として、そもそも、そんなにバッシングがひどいのかどうかだけれど、わたくしおもうに、Twitterに限らず、あるいは、インター…

TOKYO 1970 by Japanese Photographers 9

「日本の巨匠たちがとらえた1970年代の東京:『TOKYO 1970 by Japanese Photographers 9』」という写真展。銀座のアルマーニ/銀座タワーという、私なんかにはちょっと気後れがする建物なんだけど、まあ、観にいってきた。 アルマーニと渡辺克巳の「新宿群盗…

「ランナウェイ/逃亡者」

ロバート・レッドフォード監督・主演「ランナウェイ/逃亡者」をみてきました。この映画はたぶんそんなに話題になっていない映画と思うので、臆面もなくいち推しさせていただきたい。 最近、どちらかというと裏方にまわっている感があるロバート・レッドフォ…

「そして父になる」

「そして父になる」をスティーブン・スピルバーグがハリウッドでリメークしようとしているらしいけれど、とても無理だと思った。 というより、これをリメークすることにどんな意味があるんだろう。このまま全米で公開すればそれでいいじゃないかと思うのだけ…

官僚支配ということ

複数の試算が、消費税を8%どころか16%あげたところで、財政健全化に役立たないと結論しているにもかかわらず、結局、消費税率の引き上げが決定されてしまう、その意味は、租税は社会の姿を写す鏡なのだとすれば、明治以来、この国を動かしている原理が…

アノニマス

レイシストとは、自己を相対化できない人だろう。 我が国は美しい、我が民族は優秀、我が宗教は唯一,と信じているだけでは誰もレイシストとはいわれない。問題は、でも、それは「自分の考え」にすぎなくて、他人には他人の考え方があるだろうと、レイシスト…

『恋する原発』

恋する原発作者: 高橋源一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/18メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 14回この商品を含むブログ (39件) を見る 『恋する原発』を,いまごろ、読んだ。 でも、文学なんだなっていう、あたりまえか。マスはかけませんわ…

「謝罪の王様」

日曜日は「謝罪の王様」を観にいった。「中学生円山」を見逃した悔いがちょっと残ってて、「そして父になる」は後回し。 井上真央、岡田将生、高橋克美、松雪泰子が絡む前半部分は快調。だけど、後半はだれた。 というのは、マンタン国っていう架空の外国が…