2012-01-01から1年間の記事一覧
年賀状をださなくなったのはいつごろだったかもう憶えていないが、遅くとも、大学を途中で辞めて、社会とのつながりを絶ってしまった頃には、止めていたのにまちがいない。おそらくそうでなくても、折り目節目のあいさつのようなことが、だんだん自分の生活…
麻生太郎財務大臣が、日銀の次期総裁人事について‘学者は組織を運営したことがなく、日銀総裁にはふさわしくない’との考えを示したそうだ。 しかし、アメリカの現FRB連邦準備制度理事会 理事長のバーナンキは、まさにその‘組織を運営したことがない経済学…
アメリカの財政の崖が間近に迫っているが、これに関しては、オバマ大統領も野党の共和党も、じつは大した問題ではないと思っている、とかいう記事がニューズウイークに出ていた。金持ちの税率が元どおりになり、緊縮財政になる・・・なんでダメなの?とか思…
民主党政権に対する評価について、これからいろいろなところでごちそうになるはずだが、まずまっさきにさらし首になるのは惨敗の将ふたり、亀井静香と小沢一郎になるのは、浮世のならいというものだろう。 「女は生む機械」発言でおなじみ、柳沢伯夫の批判が…
上の記事に書いた早野透の著書『田中角栄』について、12月23日の日経WEBにも記事があった。 「田中政治は終わったのか」編集委員 大石格。 越山会の元幹部に「田中政治とは?」と尋ねたら、「だってあんたらがそれはダメだってことにしたんだろ」と、…
いきなり引用で恐縮だが、宮崎哲弥が 野田氏がここまで錯乱した責任の一端は、「決める政治」「決められる政治」などというふざけた標語を広めたジャーナリズムにある。 と書いている。今週の週刊文春。 「決める政治」はひどかったが、なんとなく一般社会に…
そんなわけで、日曜日は東京現代美術館に「アートと音楽 − 新たな共感覚を求めて」を観にいった。 アートと音楽は、むしろ、安易に結びつきがちだということをわたしたちは知っている。どうしようもないドラマのラストに名曲を流して無理矢理泣かせる、みた…
きのう書いたとおり期日前投票を済ませたので、よく晴れた日曜日はお気に入りのダウンジャケットなど着て、東京都現代美術館へ、坂本龍一がプロデュースした「アートと音楽 − 新たな共感覚を求めて」、そして、渋谷のユーロスペースで、イングリット・バーグ…
今日は朝から冷たい雨が降り続いてどこにもでかける気がしなかった。日が暮れて雨が上がった後、ちょっとした買い物ついでもあるので、市役所に行って期日前投票を済ませてきた。 R25の書評記事に湯浅誠の『ヒーローを待っていても世界は変わらない』とい…
12月5日付の英国ファイナンシャルタイムスに「大差ない選択肢にうんざりする日本の有権者」という記事。 ‘大差ない’という表現は、なるほどこういうときに使うんだなと納得する。石原慎太郎などは、大差もない上にさらに小異を捨てようと呼び掛けて、結果…
滝山コミューン一九七四 (講談社文庫)作者: 原武史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/06/15メディア: 文庫 クリック: 353回この商品を含むブログ (57件) を見る 原武史の『滝山コミューン一九七四』。 70年代とはいったい何だったんだろう?という疑問…
先週に引き続き、ジャック&ベティで「マヤ −天の心、地の心−」。 ことし、2012年でマヤのひとたちが古代から引き継いでいる5012年周期の暦がひとめぐりするのだそうで、わたしたちとは違うそういう世界観をもつひとたちが、わたしたちとおなじ今と…
日曜日は「スケッチ・オブ・ミャーク」だけじゃなくて、日比谷シャンテで「恋のロンドン狂騒曲」も見た。 原題は‘You will meet a tall dark stranger’っていって、これはダブルミーニングというか、ちょっとしたひねりになって…
江戸東京博物館で川村清雄展、そして、目黒美術館で‘もうひとつの川村清雄展’。 これは、週刊SPA!で坪内祐三が誉めていたのを読んで、あわててかけこんだというところ。うっかり見逃さなくてよかった。江戸東京博物館のほうは終わってしまったが、目黒美…
ちょっとひさしぶりにジャック&ベティで「スケッチ・オブ・ミャーク」。 この映画は、東京都写真美術館のを見逃してしまって、ジャック&ベティでの上映を楽しみにしていた。 今日が初日の初回で上映後にトークショーがあった。久保田麻琴氏によると、写真…
昨日紹介した吉田健一の『日本に就いて』は、すこしこじつけめいているかも知れないが、1974年刊だったことに符合を感じている、というのは、今、『滝山コミューン一九七四』という原武史の本を読んでいるところ。 日米冷戦とベトナム戦争のそのころが、…
吉田健一の『日本に就いて』を読み終えた。1974年刊。 『聊斎志異』に、文章を書いた紙を焚いて、その匂いで文章のよし悪しを判断する盲の坊主が出てくる。面白い話で、偶にそういうのがあると、文章、或は言葉というものが今日ではひどく影が薄い存在に…
最初に元も子もないことをいってしまうと、「ヒミズ」の方がよかったと思う。 「ヒミズ」は、古谷実の2001年を舞台に設定したコミックが原作にあって、その制作途中に2011年3月11日の東日本大震災が起こったために、園子温監督が急遽、舞台設定を…
クリント・イーストウッドの最新作、‘TROUBLE WITH THE CURVE’に与えられた「人生の特等席」という邦題は、場合によってはツッコミの対象になりかねないが、野球という、日米が明治以来共有しているスポーツ、それとなによりクリント・イ…
横浜ブルグで「その夜の侍」。 今年の日本映画はどうなってるんだろう?、この実り豊かさは。 映画館で「その夜の侍」の予告編を見て、‘これはこうなってああなってこうなるんでしょ?例のパターンね’と思ったあなた(じつはわたしだけれど)、大はずれです…
休みが取れたので大山に紅葉狩りにでかけた。 小田急伊勢原駅北口からバスが出ている。300円。 平日なのになかなか混雑していたので、すこし贅沢してタクシーで行った。それでも2600円。行列のしっぽの人に「相乗りしませんか?」と誘ってみたが無視…
きのうのつづきになってしまうのだけれど、一晩寝た翌朝、「カミハテ商店」を思い出したとき、怖さがワッと来た。 よく考えたら、わたしたち日本人は高橋恵子という女優になじみがあって、老け顔を作ってるとか、あえて方言をしゃべってるとかがわかるので、…
ちょっとローカルな話題から始めてしまう。この映画のタイトルに使われている‘カミハテ’という地名だけれど、京都に実在する。少なくとも私の知っているのは、この映画のような山陰の断崖ではなく京都市内。私が京都に住んでいた頃は‘上終町’というバス停が…
映画「黄金を抱いて翔べ」を観て、そろそろ公式に‘いまんとこ日本映画の方がハリウッドより断然面白いっす’宣言をしてもよいのではないかと思った。 井筒和幸監督は、大阪を舞台にすると、水を獲たボラのよう。 この映画が刻むビート(というしかないと思う…
橋下氏巡る記事「あってはならない過ち」 検証機関 :日本経済新聞はてなブックマーク - 橋下氏巡る記事「あってはならない過ち」 検証機関 :日本経済新聞 ↑この記事に ‘雑誌統括が「こんなことを書いていいと思っているのか」と掲載に反対’ という部分があ…
社員旅行の帰りみち、ちょうど時間もよかったし、なにより厄落としの意味で、なにか映画をと、「のぼうの城」を観た。 この映画は原作がベストセラー、そのぶんハードルは高い。そういうわけで、あまり期待するのも気の毒だと思ったけど、野村萬斎の‘のぼう…
この週末は社員旅行だった。事実上‘お仕事’。 いつもは参加しないのだけれど、今回は社長が是非にと推すので断り切れず。別に、いかない主義というわけでもないので。 しかし、社長推しで行ったにもかかわらず、事実上、社長の接待旅行だった。クルマは社員…
きのうのつづき。 横浜美術館に「はじまりは国芳」を訪ねたら、ぜひ、アートギャラリーで開催中の‘梶井照陰 写真展「HARBIN 2009-2012」’もおすすめしたい。11月18日までと期間が短いのが残念だが、入場は無料で写真撮影も許可されている。 梶井照陰とい…
横浜美術館で開催中の「はじまりは国芳」。 ちなみに「はじまりは国芳」は、太田記念美術館の「月岡芳年」の半券を提示すると、1200円が1000円になる。 いまをときめく歌川国芳だが、この展覧会はサブタイトルに「江戸スピリットのゆくえ」とあるよ…
週刊朝日が部落差別キャンペーンをやってくれたおかげで、先週の日曜の記事をスキップしてしまった。これにかぎらず、最近のマスコミをめぐる様々な出来事を思うと、かつては権力の監視をその役割として期待されていたマスコミだが、いまはそれ自体で、監視…