2008-01-01から1年間の記事一覧

ノン子36歳(家事手伝い)

「ノン子36歳(家事手伝い)」 これが今年の映画納め。 パンフレットには富山の女傑、上野千鶴子女史が寄稿している。 坂井真紀が演じる主人公は、昔テレビタレントをかじったことがあったが、今は親許に逼塞している無職のバツイチ女性。 彼女の親許は神…

大掃除

昨日で仕事納め。 今日は夜勤明けの土曜日なので、昼過ぎまで夢うつつに過ごす。 ほんとうは6時ごろにも目が覚めてテレビを見たりしているのだが、いつの間にか寝ている。また起きて、またいつの間にか寝ている。その繰り返し。しかし、これが夜勤明けの土曜…

失業旅行

今、自分が派遣社員を続けていて、もし契約を切られたらどうしただろうかと考えてみる。 あくまで「たられば」の話なので、実際にはどうしたか分からないが、まず心に浮かぶのは失業旅行だな。 旅行のタネは数々あれど、失業旅行ほど充実するものはない。大…

「自己責任」についてふたたび考える

もう、新年特大号がコンビニのマガジンラックに並び始めた。 今年の正月休みは長いので、どこかに出かけたいものなのだけれど、人ごみが苦手なので、それを思うだけで気持ちが失せてしまう。 一度だけ、川湯の野営場で年越しキャンプをしたことがある。あの…

非正規への差別意識

12月15日に録画しておいた、非正規雇用がテーマのNHKの番組を見た。驚いてしまったのだけれど、手取り13万とかで働いていて、「契約切り」即「ホームレス」という派遣社員がいる。 事情はいろいろだろうが、「なんでそんな給料で働いているの?」という…

セザンヌ主義

帰りに横浜美術館の「セザンヌ主義」を見た。ハンマースホイの展覧会の図録に、彼がボナールの絵を「まったくのくず」と切って捨てていたのを知って「なんでそういうことを言うかなぁ」と苦笑いしたものだが、セザンヌの絵を観ると、ボナールの絵の欠点が分…

破片のきらめき

「心に病をきたし社会から遠ざけられた人たちが芸術を通して真剣に生きている姿、彼らの友情を謙虚に撮影したこのドキュメンタリーは我々を心深く感動させるフィルムである。 10年間にわたる敬虔なこの制作に対し、ヴズール市民(観客)はドキュメンタリー映…

派遣の問題

派遣社員の雇用問題が深刻になっている。 私自身もつい数年前まで派遣社員だった。私の派遣歴は長い。何しろ、私がフリーターになったころには、まだフリーターという言葉がなかったし、私が派遣社員になったころは、その存在が合法であるかどうかあやしかっ…

ちょっとした裏づけ

先日、「役人は肥大しすぎた蛭」だと書いたが、その翌日にはこんな記事が新聞に載った。 まず日経。 地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)は16日、麻生太郎首相に8日提出した第2次勧告を再審議する。 国の出先機関の人員3万5000人の…

象と耳鳴り

象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2003/02/01メディア: 文庫 クリック: 14回この商品を含むブログ (63件) を見るよい短編を読みたいという気持ちはコレクターの心理に近い。 って、昨日も言ったか。 恩田陸が前…

変な夢

この日曜日は朝のうち天気が悪いせいもあったろうか、ちょっと失敗した。交代勤務をしていると、たまに、こういうときがある。土曜の夜眠れなくて、日曜に午後の朝餐(ってトースト二枚だけど)をとることになる。今晩眠れないと明日つらいのだ。 それでか変…

夢からの手紙

夢からの手紙作者: 辻原登出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/11/29メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見るよい短編を読みたいという気持ちはコレクターの心理に近い。 お茶席でお茶碗をひっくり返してためつすがめつして見たり…

平等な社会に吸い付いた役人というヒル

一人暮らしのつれづれ、ブログなどを書いていると,これを誰かが読んでいるかもとか、いつの間にか忘れてしまっている。 それでたまにコメントがあったりすると、うれしかったり恥ずかしかったり。 いずれにせよ、自分の文章のいい加減さにあらためてあ然と…

「大前研一」

大前研一のメルマガをサブスクライブしている。 このブログに、ほぼ全文をコピペしたこともあった。 実は、今日配信されたコピーも全文無断掲載したい衝動に襲われているのだけれど、そういうことはちょっとよろしくないのではないかと、このブログもけっこ…

サーカスの息子

サーカスの息子〈上〉 (新潮文庫)作者: ジョンアーヴィング,John Irving,岸本佐知子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/11/27メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (27件) を見るサーカスの息子〈下〉 (新潮文庫)作者: ジョンアー…

SHINE A LIGHT 

「ザ・ローリング・ストーンズ・シャイン・ア・ライト」 ザ・ローリング・ストーンズのライヴを映画にしようと思いついたミック・ジャガーが、リオデジャネイロのビーチを会場にした大規模コンサートを撮るつもりで、マーティン・スコセッシに監督を依頼した…

陰日向に咲く

冬ざれた空に強い風が吹きすさぶ一日。関東平野になじみの冬が来るらしい。去年の冬はなんか北陸みたいにどんよりしていて気分が重たかった。あの重たい冬を逃れてきたのだから、今年は軽やかに舞い上がる明るい冬であってほしいものだ。 世の中不景気らしい…

牛の絵

今年の展覧会の中でも秋野不矩展は印象深いものであった。 あの展覧会について書いた記事に「牛の絵」という検索で引っかかった人がいるみたい。はて何か知らむと首を傾げてみると、なるほど年賀状のネタ探しだと思い当たった。 丑年の年賀状に「ガンガー」…

枯葉の中の青い炎

枯葉の中の青い炎 (新潮文庫)作者: 辻原登出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/06メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (13件) を見る恩田陸の短編集の中に名前が見えていた辻原登の『枯葉の中の青い炎』を読みました。 日常の中に物語を読み…

米朝一門会

ところで、師走の声を聞くと気になりだすのがお正月の米朝一門会。今年は初日の大とりが桂雀三郎。ついに、米朝一門会の大とりをとるようになったかと感無量。 しかし、毎年のことながら、今頃思いついてもチケットはソールドアウトである。

綾瀬寄席

綾瀬市文化会館で綾瀬寄席というのがあったので、聴きにいった。先日、仕事帰りにたまたま寄ったスリーエフというコンビニでチケットが売っていた。 いろんな地方のいろんな市民会館で似たような催し物があると思うが、演者が柳家小三治。そして、上方から桂…

1408

「1408号室」を観た。 サミュエル・L・ジャクソンは、この人が出てるというだけで観にいく価値がある。「スネークフライト」を見逃したのが残念だ。 スティーブン・キングの原作であるから、観客は容赦なくぼこぼこにされる。もっとじっとり来るかと思…

一字違い

事件の翌日の新聞はもう「年金テロ」という言葉を使っていた。 事件が起こったとき、私は「豊田商事会長殺傷事件みたいなものだろう」と思った。私だって年金がらみの凶行だろうと想像したわけである。だが、そのことをテロだとは思わなかった。もし、年金が…

テロの空売り

年金テロの犯人が捕まって、「年金テロではない」と供述している。ペットを殺された恨みだといっているそうだが、警察もマスコミも納得できないので引き続き取り調べるそうだ。先に「年金テロ」というシナリオを書き上げて待っていたので、それ以外のものは…

朝日のようにさわやかに

朝日のようにさわやかに作者: 恩田陸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/03メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (89件) を見る恩田陸の短編集。 この人は体質的に長編小説家であるらしい。 ちまちましたことが嫌いなんじゃないだ…

恵比寿ガーデンプレイス

クリスマスまであと一ヶ月とあって、恵比寿ガーデンプレイスではバカラの巨大なシャンデリアが飾られていた。 ありがたいことに、日本のクリスマスに神はいない。

その土曜日、7時58分

「その土曜日、7時58分」原題の 「Before the Devil Knows You're Dead」は、脚本家のケリー・マスターソンが、アイルランドに伝わる乾杯の音頭「天国にたどりつくまで悪魔に気づかれませんように」からとったそうだ。 「セルピコ」の巨匠、シドニー・ル…

テロとの戦い

「テロとの戦い」という言葉がある。ジョージ・W・ブッシュの発明品だと思うが、ここに嘘の匂いがかげない人がいるだろうか。 テロの側でも自分たちの行為を「戦い」と定義しているに決まっている。向こうは向こうで「そっちこそテロリストだ」と言うだろう…

歩いても 歩いても

横浜から京急に乗り換えて少しだけ東京方面に向かうあたり、特にとりたてていうこともないあの辺の景色が、なんとなく心になじむ。海に近くて、河の流れがゆったりとしているのも理由ではあるだろう。 京急の黄金町と日の出町の中間くらいにジャック&ベティ…

源氏物語

源氏物語 (岩波現代文庫)作者: 大野晋出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/09/17メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見るロシア語通訳協会の初代理事でもある米原万里が、その国の言葉が分かるかどうかのひとつの基準は、その言葉…