2024-01-01から1年間の記事一覧

2024 M-1 ふりかえり

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『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』ネタバレあり

これを観た週末がM-1だったので、否応なく笑いのレベルの差を感じさせられた。 福田雄一作品では『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』を観てるだけだけど、でも、作品群を見てると、基本はパロディ志向なのかなと。 パロディは好きだけど、笑いのあり方と…

松本人志 考

昨日のオードリーのANNは、初めての審査員になるについて、M-1に対するリスペクトが感じられる放送だった。 そもそもこのM-1自体が、島田紳助の漫才への恩返しという思いで始まった。審査員の選定は大変だったらしい。 今年から山田邦子が外れて、より漫才オ…

『雨の中の欲情』

『さがす』の片山慎三監督がつげ義春の短編を原作に。原作は1960年代っぽい四畳半的なエロ漫画らしく、映画の冒頭はまさにそんなテイストで始まる。ところが、成田凌の演じる主人公、漫画家のよしおくんが暮らしてる街がどう見ても日本じゃない。日台合作映…

ちゃんとした言葉

以下、兵庫県の人のYouTubeなんだけど、「おねだり」も「パワハラ」も出てこない。事実をちゃんとした言葉で伝えるってこういうことだと思う。www.youtube.com

『国境ナイトクルージング』『アメリカン・フィクション』ネタバレあり

『国境ナイトクルージング』の英題は『The Breaking Ice』。中国の北朝鮮との国境付近、延吉という街で出会った3人の若者の数日の出来事を描くのけれど、そんな田舎町ながらそれなりの享楽的なナイトライフがあり、高度成長を経た後の経済格差があり、若者の…

中山美穂

中山美穂が亡くなってしまったけれど、ともかく、『Love Letter』は名作でした。観てない人は観るべき。Love Letter中山美穂Amazon

『西湖畔に生きる』

映画『西湖畔に生きる』は、『春江水暖』のグー・シャオガン監督、何と弱冠36歳の作品。多分、『春江水暖』は、三部作になると言われていたので、これは第二弾と考えてよいのか、原題は『草木人間』と漢字四文字で統一している。 舞台となった西湖は松尾芭蕉…

大山の紅葉

週末に大山の紅葉を見に出かけた。今年は猛暑で、そういう年は紅葉がよいことになっているが、しかし、今年は暑すぎたので、その後の冷え込みが足らないのではないかと危ぶんでいたのだけれども、例年より良かったみたい。最近はGoogleマップで情報を仕入れ…

カナレットとヴェネツィアの輝き SOMPO美術館

ヴェネチアには1平方メートルの土地もない。そんな場所は世界に北極とヴェネチアしかない。遠浅の海に打ち込んだ杭の上にすべての建物が立っている。 そんな海上の楼閣都市ヴェネチアが一時は独立国として隆盛を極めたについては、私たち日本人はとくに考え…

知事の「おねだり」と「パワハラ」について

メディアの言葉がさすがに卑しすぎる。 神奈川県民なので、兵庫県知事に興味はないが、それをめぐる報道の言葉がひどすぎる。 ひとつは「おねだり」だが、「おねだり」はどういう言葉なのか?。例えば「殺人」という言葉をメディアで使う場合、誰かの死とい…

イーロン・マスクは21世紀のキッシンジャー?

2021年のアメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件、あれを扇動した人物をもっかい大統領に選ぶ?。と、疑問に思ってたのだけれど、vs.ヒラリーの時と違って、今回の選挙では、単純に投票した人数を比べても、トランプがハリスを抑えているそうなのだ。 ってなると…

北川民次展 世田谷美術館

北川民次はメキシコで客死したと思っていたのは勘違いだったみたい。しかし、そう思っても仕方ないくらい、これまで作品に触れる機会が少なかった。 トラバラム霊園のお祭りhttps://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20241116/20241116210…

『本心』ネタバレ

石井裕也監督がまた不思議な感覚の映画を作り出した。SFなのかそうでないのかがよくわからい。 というか、時代が現在なのか未来なのかよくわからない。というのは、主人公の朔也は場末の工場で溶接工として働いているのだけれど、母を自殺で失ったショックで…

『アイミタガイ』

久しぶりに風邪で選挙にいかなかった。 そういう病み上がりの頭には静かに沁みる。 田口トモロヲの 「職業柄、本を読むことが多いので、善人ばかりしか出てこない本は嘘くさくて嫌いでしたが、今はそういうものを信じたい」 というセリフが、この映画を鑑賞…

『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』『室井慎次 敗れざる者』

ホアキン・フェニックスがバットマンの悪役ジョーカー誕生を演じた前作『ジョーカー』は、エポックメイキングというか、その年を代表するレベルの作品だったと思う。現に、2019年のキネマ旬報ベストテンでは、外国映画部門の1位を獲得している。 でも、その…

『Viva Niki タロット・ガーデンへの道』

ニキ・ド・サンファル(1930〜2002)は、すごく美人だし(現にモデルもしていた)、その上、最初に注目されたのが、ライフルで絵の具をぶちまける「射撃絵画」という、文字通り飛び道具的な作品群だったので、いわゆる「ロックスター」的な印象を持つかもだ…

『シビル・ウォー アメリカ最後の日』ネタバレ

トランプ政権最後の連邦議会襲撃事件は、あれはもう内戦まで言わなくとも、暴動であるには間違いなく、歴史家によっては清教徒革命を暴動とも呼ぶわけなので、アメリカで内戦が起こる可能性は十分に感じさせた。 なので、もし今アメリカで内戦が起きたらって…

スメハラについて

川口ゆりってフリーのアナウンサーが 「ご事情あるなら本当にごめんなさいなんだけど、夏 場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手 すぎる。」 などとXにポストして炎上して所属事務所との契約を解除された。 ところが、吉田豪がこのニュースを取り…

『至福のレストラン 三つ星トロワグロ』

フレデリック・ワイズマン監督のドキュメンタリーにはずっと魅了され続けてきたのたけれど、今回のは今までの私のフレデリック・ワイズマン経験とはちょっと感覚が違っていた。 舞台がフランスってこともあるかもしれないが、それよりも「活け締め」なんて言…

ネタニヤフ?、ナチでしょ

「ナチじゃねえか」ってフツーに日常会話で使われてきた文脈からすれば、ネタニヤフは「ナチじゃねえかこんな奴」って言われるだろう、そりや。 ナチのやったことを知って「ひでぇなこいつら」と思う自然な感情は「イスラエルってひでぇ国だな」と思うだろう…

『憐れみの3章』ネタバレ(なのか?)

『哀れなるものたち』のヒットを受けて、ヨルゴス・ランティモス監督がふたたびエマ・ストーン、ウィレム・デフォー、マーガレット・クアリーと組んだオムニバス。 3章ともキャストは共通しているけど、演じているキャラクターは違う。同じ座組で違うストー…

『ビートルジュース ビートルジュース』がガラガラすぎ

ティム・バートン監督の新作『ビートルジュース ビートルジュース』をTOHOシネマズ海老名で観たんだけど、いちばん大きい1番スクリーンでやってるのにガラガラ。ティム・バートンに失礼くらい。まあ、快適でよかったですけどね。 1988年以来の第2作とあって…

『ポライト・ソサエティ』、『HOW TO HAVE SEX』ネタバレ

2つともイギリスの映画。 特に、『ポライト・ソサエティ』の方はイギリスだと思わなかった。www.youtube.com イギリスだと思わないでしょ?。インドのアクションって、むくつけき男性が主人公なのが多いのに、女性が主役のアクションは珍しいなと、そんなふ…

『ぼくのお日さま』ネタバレすぎ

奥山大史監督の前作はまだ在学中に撮った『僕はイエス様が嫌い』で、サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を史上最年少で受賞した。だけでなく、にもかかわらず、あっさり就職して話題になった。 そりゃ映画監督で食える人なんて一握りなんだし、堅…

『侍タイムスリッパー』ネタバレ

とうとう近くのTOHOシネマズまで拡大してきたので。 名作はみんなそうかもしれないが、これもいろんな条件が奇跡的に噛み合って生まれた映画だけれども、とはいえ、エンドクレジットを見ると、監督の安田淳一の八面六臂ぶりに驚かされる。彼がほぼ手弁当で作…

日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション 東京都現代美術館

今年は京都で大規模な村上隆の個展も見たけれど、村上隆、奈良美智、会田誠、鴻池朋子、名和晃平、山口晃、加藤泉、などなど、今、押しも押されもせぬ大家になられた作家たちのビッグバンとなった展覧会は、2009年に開催された「ネオテニー・ジャパン」だっ…

『サユリ』の成功、『ラストマイル』の失敗 ネタバレ

『ラストマイル』は言わずと知れたメガヒット。つまりふだん映画を観ない人たちが見に来てる。これは、『MIU 404』『アンナチュラル』で、監督の塚原あゆ子、脚本の野木亜紀子、そして新井順子プロデューサーというチームの仕事の積み重ねがファンの信頼を獲…

『Chime』『蛇の道』

黒沢清監督の2作品。 一番どうでもいいツッコミから先に済ませておくと、寝袋ってあんなに強くないから。 でも、ほんとはどうでもよくないのかも。『蛇の道』の方の味わいは、ホラーではなくハードボイルドなんだから、そのディテールは大事かも。例えば一億…

『愛に乱暴』ネタバレ

吉田修一原作の映画化作品は、『悪人』、『横道世之介』、『さよなら渓谷』、『怒り』、『湖の女たち』と観てきたけれど、今回の『愛に乱暴』は、いちばん小説の痕跡が見えない気がする。SNSの使い方が見事で二転三転ミスリードされた。が、あの描写は小説よ…