アート
今年は京都で大規模な村上隆の個展も見たけれど、村上隆、奈良美智、会田誠、鴻池朋子、名和晃平、山口晃、加藤泉、などなど、今、押しも押されもせぬ大家になられた作家たちのビッグバンとなった展覧会は、2009年に開催された「ネオテニー・ジャパン」だっ…
今年のGW、京都国立博物館でやってた雪舟展で雪舟の国宝《慧可断臂図》を観た。 村上隆の《慧可断臂図》は、風神雷神図と並んで、これも京都らしいモチーフと言える。 村上隆《慧可断臂》ともに 村上隆《「古都」にて「片腕」》という、これも新作が展示され…
村上隆の京都での展覧会は初だそうだ。 村上隆《お花の親子》2020https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20240818/20240818090319_original.jpg 村上隆の日本における立ち位置というかストーリーは、それはマイナスかも知れないが、今…
これ、去年の秋ごろ東京国立博物館でやっていたらしい。気が付かなかった。横尾忠則に関しては、地元にこの横尾忠則現代美術館があるので、関東での展覧会はよほど大規模でなければ、ちょっとナメちゃうところもあるかも。 トーハクってミスマッチに戸惑った…
何度かチャンスがあったのに見逃していた《伝 源頼朝像》をやっと見ることができた。 似せるってことに、ここまで志向を特化した肖像画は日本では珍しいと思う。しかも、縦143.0cm 横112.8cmの大きさも日本の肖像画としては異例だと思う。 顔の写実性に対し…
シアスター・ゲイツ展と同じ六本木ヒルズでポール・マッカートニーの写真展。 「2020年、ポール・マッカートニーが35mm フィルムのカメラで撮影した1,000枚にもおよぶ大量の写真が、ボール個人のアーカイブから再発見された。 これらは、ビートルズが進化を…
森美術館で、2024.4.24(水)~ 9.1(日)までやってるシアスター・ゲイツの展覧会が、現代アートでは久々に素晴らしかった。www.youtube.com 「アフロ民藝」っていう、これが作家自身の命名。どこかユーモラスでもあり、しかしながら「アフロ」と「民藝」の…
この円安時代に久しぶりに大規模な国際的な展覧会。少し前まではこんなのがバンバンあったのが今では信じられない。兵庫県立美術館にミレイのオフィーリアが来た時は、日本では2度と見られないだろうと思ったものだったが、そのあと結局2回来た。実は、あの…
いわゆる安宅コレクションを集めた東洋陶磁美術館がリニューアルオープン。 これもまあ実は去年のGWに六本木一丁目の泉屋博古館に来ていた。美術館が改装工事中にあちらに貸出したのだろう。 ただ、あたりまえだけど、耐震設計のされた専用ケースで、ヒモが…
デ・キリコ展のついでに行った日彫展。 《窓》野原昌代https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20240504/20240504071035_original.jpg 池川直《MUSAη'(ポリュムニア讃歌)》https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye…
《秋冬山水図》、《破墨山水図》、《山水図》、《四季山水区卷(山水長卷)》、《天橋立図》、《慧可断臂図》と雪舟の6つの国宝が一堂に会す展覧会が、京都国立博物館のみで開催されて、そのあとどこにも巡回しない。その上、それをGWの最中に観に行くって…
兵庫県立美術館といえば、今は横尾忠則現代美術館になっている場所にあった頃は、隣りの市民ギャラリーが小磯良平記念館になっていた。 小磯良平《T嬢の像》1926https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20240502/20240502193524_origina…
兵庫県立美術館の展示の充実ぶりに驚いた。贅沢と言うべきか。 兵庫県立美術館 スーラージュと森田子龍を観に行ったのだけれど、同時にキース・ヘリング展も開催中。これは森美術館からこちらに巡回してきたものだ。加えて、常設展では白髪一雄の生誕100年記…
ブランクーシ展を見た後、上野のデ・キリコ展にまわるつもりだったんだけど、常設展で思いのほか長居してしまい、また後日ってことになった。 ここの常設展は、青木繁の《海の幸》、クロード・モネの《黄昏、ヴェネツィア》、ルノワールの《すわる水浴の女》…
アーティゾン美術館でコンスタンティン・ブランクーシ(1876-1957)の展覧会。意外にも本邦初だそうだ。 ブランクーシ 本質を象る これが 《苦しみ》1907こうなって 《眠る幼児》1907こうなった。 《眠れるミューズ》(1910-11)《眠れるミューズ 2》1923(2…
全然関係ないけど、ウスター美術館の「ウスター」はウスターソースの「ウスター」と同じ綴りだったが、こんな綴り“ Worcester”とは知らなかった。せいぜい“uu”とか、“wo”とかなのかなと思うじゃないですか。“worce”って。 今週末で会期末。東京都美術館なの…
という長いタイトルの展覧会が国立西洋美術館で開催中。 国立西洋美術館が現代美術を展示するのは珍しい。ゲスの勘繰りとしては、円安と予算縮小でいよいよ海外の作品が借りられなくなったのではないかと思われる。 しかし、結果的にすごくエキサイティング…
東京国立博物館に中尊寺金色堂と本阿弥光悦の展覧会を観にいった。 企画展は撮影できないので常設展からいくつか。 「関孫六」と知られる関兼元の室町時代の刀。豊臣秀吉のものと言われているそうです。波紋が特徴的に見えます。www.youtube.com 伊藤若冲の…
キース・ヘリング キース・ヘリングに比べれば、バンクシーなんて何なの?。 色々目を瞑ったとしても絵が下手すぎるだろ?。顔出さねえしよ。 キース・ヘリングに比べれば、バスキアですら見劣りするでしょ。 森アーツセンターギャラリーでキース・ヘリング…
マリー・ローランサンって根拠なくレズビアンだと信じてきたけどバイセクシャルなんだね。 それはこういう 《女優たち》よりもこういうエッチング ジャック・ド・ラクルテル者、マリー・ローランサン挿絵 『スペイン便り」の方に如実に感じる。女を見る目が…
福田美術館の他の絵もついでなので。 中村芳中《花鳥人物扇面貼交屏風》https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20240104/20240104190349_original.jpg 中村芳中は、酒井抱一より早く、尾形光琳の絵を江戸に紹介したと記憶している。 絵…
福田美術館のメインの展覧会の方。 私は長沢芦雪が好きなので、見たことがない長沢芦雪がいっぱい見られて嬉しかった。 長沢芦雪《大黒天図》https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20240103/20240103035546_original.jpg 線の天才、長…
福田美術館は、嵐山の渡月橋の前にあり、お正月も2日から訪ねることができる。で、このところのお正月は何となく訪問が習慣になってる。 しかも、関東では滅多に出会わないコレクションを観ることができる。応挙、蘆雪、若冲、蕭白など。 でも、その前に、ま…
根津美術館〜泉屋博古館東京と巡って最後に五島美術館へ。五島美術館は東急の五島慶太の美術館。 五島美術館は世田谷なので、あの広大な庭も、表参道の根津美術館のような驚きはない。五島美術館の庭に来るといつも、あの高低差を活かした水の流れを作ればい…
根津美術館の後、泉屋博古館「日本画の棲家」。コロナ禍が去って気ままに美術館のはしごができるようになった。 根津美術館は東武電鉄をつくった根津嘉一郎の創設だが、泉屋博古館は住友なので創業は江戸時代に遡る。元は大阪の商家なので、泉屋博古館の本館…
日曜日、根津美術館。「北宋書画精華」の前期最終日だったので出かけた。天気もよかったし。 根津美術館 こうして見せると紅葉してるようだけどまだ全然。 根津美術館 これなんか見るとよくわかる。2021年11月27日の同じ場所は こうですから。 ちなみに、201…
YouTubeの「山田五郎オトナの教養講座」で国立西洋美術館で開催中の「キュビズム展」を紹介していたので観に行った。 それで改めて山田五郎さんの話がいかにわかりやすいか思い知った。音声ガイドなんかよりたぶんはるかにわかりやすい。予習になってよかっ…
目が可視光線を捉えてるって意味では、絵はすべて光なわけで、このキュレーションを魅力的と思う人は少ないだろうと思うけど、ターナーの日本初公開作が来てるそうなので。 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 《光と色彩(ゲーテの理論)—大洪水の翌…
私はホックニーのフォトコラージュを見るまで、ピカソのキュビズムを理解できなかった。ホックニーのフォトコラージュを見て始めてキュビズムが理解できた。 1枚の絵に多数の視点を持ち込むと言葉で分かっていても、それが写真で実現されているのを見るのは…
東京ステーションギャラリーで、「甲斐庄楠音の全貌」展が始まっている。 甲斐庄楠音は、速水御舟なんかと同時代の日本画家のうち、たぶんもっとも魅力的な作品のいくつかを残した画家なんだけど、土田麦僊という、今ではあまり知られていない(というか、甲…